1月21日から27日にかけた春節(旧正月、今年は1月22日)の7連休も明け、一家団欒の日となる「元宵節」(旧暦1月15日、今年は2月5日)が間もなく到来する。中国の鉄道ではここ数日、真っ赤に飾り付けられた賑やかなお祝いムードに包まれた高速列車が話題を集めている。
雲南省の昆明南駅から浙江省の杭州西駅に向かう高速列車G1398号の車内で、郭妙妍ちゃんが、「ワー!ママ早く来て。とってもきれい」と、母親の手を引っ張りながら食堂車に来て、はしゃいでいた。食堂車は、ウサギのキャラクターや「大吉」という文字が書かれた赤くて丸い飾り、魚の形をしたちょうちんなどで飾られており、お祝いムードに包まれていた。さらに、チャイナドレスや漢服を着た女性乗務員がサービスを提供してくれるのも注目ポイントとなっている。
食堂車のテーブルには、中国茶試飲コーナー、ハンドメイドコーナー、無形文化遺産展示コーナー、写真撮影用コーナーといった専用のテーブルが設けられている。そのうち、中国茶試飲コーナーには、茶道具や茶菓子などが準備されており、旅客はスタッフが入れてくれる中国茶を飲みながら、おいしい茶菓子を味わうことができる。
無形文化遺産展示コーナーには、無形文化遺産の花の髪飾り「纏花」や「絨花」、中国の伝統的な舞踊「儺舞」で使われる仮面・儺面などが陳列されている。子供たちは先を争うように仮面を試着しては、「この仮面はどうしてこんなデザインなの?」、「これは誰の顔?」と、乗務員に次々と質問を投げかけていた。
ハンドメイドコーナーでは、旅客が切り絵細工や紙ちょうちんなどの製作を体験できる。どの専用のテーブルも写真撮影にピッタリなシーンとなっており、どれを撮影しても中国テイストに満ちた写真を撮影することができる。
この民俗テイスト車両は、列車の乗務員が休暇を利用して、飾り付けを行ったという。今年、乗務員たちは早くから飾り付けを終え、旅客も魚の形をしたちょうちんを一緒に作るよう企画し、旅客が中国伝統文化の魅力を存分に味わうことができるよう取り組んでいる。
旅客の呉宣凱さんは、「この民俗テイスト車両のおかげで、とても楽しい長旅となった」と喜んでいた。
また、郭妙妍ちゃんの母親も、「旅の途中で、このような車両に乗ることができてとても幸運。子供も楽しく遊ぶことができただけでなく、遊びながら中国の伝統民俗文化を体験し、知識を増やすこともできた」とうれしそうに話していた。(編集KN)
「人民網日本語版」2023年2月3日