新興職業を訪ねて——新エネ車エンジニア

人民網日本語版 2023年02月23日09:12

2022年、中国の新エネ車の生産台数は前年比96.9%増の705万8000台、販売台数は同比93.4%増の688万7000台、輸出は前年比1.2倍増だった。過去10年、中国の新エネ車産業は急成長し、販売台数は8年連続で世界トップだった。関連する特許数も3万件を超え、世界全体の70%を占め、技術のブレイクスルーを次々と実現させている。

わずか数年で、小規模だった中国の新エネ車産業は大きく拡大し、さらに、強大に成長するなど、飛躍的な発展を遂げた。その背後には、ますます成長する新興職業「新エネ車エンジニア」の活躍がある。

今年の春節(旧正月、今年は1月22日)に合わせた連休明け、新エネ車エンジニアで、電気駆動技術事業の責任者である鄭書好さんは早くから出勤して、間もなく量産が始まるニューモデルの車の最終最適化調整を行っていた。鄭さんによると、「昨年、当社の新エネ車の納品台数は前年比34%増だった。今年はニューモデルの量産が波に乗れば、販売台数の新記録を達成できる可能性がある」という。

2023年2月8日、河南省駐馬店市汝南県立馬新エネルギーBEV産業パーク内にある生産ラインでBEVの組み立て作業をする作業員(撮影・孫凱/写真著作権は人民図片網所有のため転載禁止)。

電気駆動制御装置は新エネ車の「中枢神経」ともいえ、アルコリズムが最適化されれば、モーターは最小コストで効率良く作動し、航続距離がさらに伸びることになる。鄭さんが率いるチームは、100回以上試行錯誤を繰り返し、新エネ車の航続距離は500キロから510キロにまで伸びた。「商品の競争力は、毎回の最大限の努力にかかっており、たとえ1キロであっても、努力する価値がある。市場投入後、ニューモデルは好評を得た。2022年、ハイエンドバッテリー電気自動車(BEV)市場における販売台数は上位に入っていた」と鄭さん。

電動化ブームが最高潮に達するより前に、スマートコネクテッドのブームが到来している。電気駆動ソフトウェアのオンラインアップデートにより、BEVはさらに多くのスマート機能を備えるようになり、新エネ車がさらに「インテリジェンス」になっている。

鄭さんは、「インテリジェントキャビンや車載インフォテインメントといった目に見えて、体感できるスマートシーンと異なり、電気駆動ソフトウェアは、『影のヒーロー』のようで、ディープラーニングを通して、自動車はさらにドライバーのことを理解するようになる」と説明する。

2023年2月9日、四川省南充市嘉陵区の組み立て工場で、ボックス型の新エネ車を組み立てる作業員(撮影・李向雨/写真著作権は人民図片網所有のため転載禁止)。

日に日に性能が良くなる電気駆動ソフトウェアシステムに根ざした、新エネ車のスマートエコロジカルは、ますます繁栄するようになっている。鄭さんは、「昨年末、当社が投入したニューモデルには、一連のスマートコネクテッドの新機能が加わり、当社が研究開発した第二世代の効率的な電気駆動プラットフォームが搭載されている。全体的なエネルギー消費がさらに最適化されているほか、ユーザーにさらに快適なスマート乗車体験を提供している」と胸を張る。

電動化やスマートコネクテッド化の追い風に乗り、急成長する中国の新エネ車は海外にも進出している。鄭さんは近年の海外進出の実績を振り返り、「現時点で、欧州の新エネ車10台のうち1台が中国製だ。また、多くのニューモデルの車の予約がドイツやオランダで始まっているほか、敷地面積約1万平方メートルの欧州エネルギー工場がポルトガルで完成し、バッテリー交換ポイント10ヶ所が欧州に設置された」と紹介した。

そして、「安くて高性能というのがメイド・イン・チャイナのメリット。しかし、中国国産の新エネ車が海外で大人気になっているのは、安いからだけではなく、製品自体の競争力が高いからでもある。新エネ車のコア部品である電気駆動システムを世界最先端にしなければ、国際競争において主導権を握ることはできない」との見方を示す。

今年、鄭さんは、新エネ車の競争の場で闘い続ける決意を固めており、「新エネ車の発展は、中国が自動車大国から自動車強国へと成長するために必ず通る道。政策のサポートが強力で、市場の需要も高いため、私たちは今、新エネ車発展の最も良い時代にいると思う」と語る。(編集KN)

「人民網日本語版」2023年2月23日

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