全国政治協商会議委員で、中核集団核融合分野首席専門家の段旭如氏は8日、SF映画「流転の地球2」のハードテクノロジーに言及する際、「惑星エンジンや宇宙エレベーターなどの技術は将来的に実現する可能性がある。映画に登場する惑星エンジンを駆動させる核融合技術の研究開発が急成長の段階に入っている」と述べた。環球時報が伝えた。
2022年11月に中国で、世界最大の「人工太陽」の中核部品である防火壁に重要な進展を遂げた。国際熱核融合実験炉(ITER)熱負荷増強第一壁の1枚目の製造が完成した。これは中国がこの中核技術で世界をリードしていることを示しており、中国の同分野におけるディスコース・パワーを大きく高めた。段氏によると、中国がITERプロジェクトに参加するのは中国の知恵と力を貢献する一方で、中国の核融合の研究水準を大幅に上げることもできる。
世界の核融合研究は現在、重水素・トリチウム燃焼実験と核融合炉重要原子力工学技術の研究開発の段階にある。段氏は、「人工太陽計画の今後の重点は、重水素・トリチウム燃焼実験段階から徐々に核融合炉工学・物理実験の段階に移行することだ。最終的に核融合発電所モデル事業の段階と商用核融合発電所の段階に入り、核融合の平和利用を実現する」と述べた。
「既存の原子力科学技術産業体制の基礎に基づき、原子力工学分野の専門的な経験と技術的基礎の優位性を持つ研究機関及び企業を集約し、核融合の技術開発体制と産業体制を徐々に構築し、核融合工学と技術の研究開発に力を集中すれば、約30年後つまり今世紀中頃に人類は核融合エネルギーを使用できるようになると確信する」と段氏。(編集YF)
「人民網日本語版」2023年3月9日