「中国天眼」と称えられる中国の500メートル球面電波望遠鏡(FAST)は現在、世界最大かつ感度が最高の単一口径電波望遠鏡で、運用・保守作業はその正常な観測を保証する最も重要なことだ。国家重点研究開発計画「スマートロボット」重点特定プロジェクト「重要科学インフラFAST運用・保守作業ロボットシステム」が26日、「中国天眼」で現場検収に合格した。スマートロボットが「中国天眼」に運用・保守サポートを提供することになった。新華網が伝えた。
今回検収に合格したプロジェクトには、フィードサポートケーブル及び滑車検査ロボット、アクチュエータ自動化保守ロボットプラットフォームシステム、反射面レーザー標的保守ロボット、フィードレシーバー分解ロボット及び無線干渉スマートモニタリングシステム、フィードキャビン全天候スマート測量システムの5セットのロボットシステム・プラットフォームが含まれる。
同プロジェクトは「中国天眼」の空中複雑障害物フィードサポートケーブル及び滑車の安全検査、大量液圧アクチュエータクラスター自動化保守、急傾斜反射面レーザー標的自動保守、全天候フィードキャビン姿勢測定、フィードレシーバー高効率交換、無線干渉スマートモニタリング、フィードキャビン全天候測量などのロボット技術のブレイクスルーを達成した。「中国天眼」の運用・保守における高危険作業のリスク、人の手による保守効率の低下、気候条件による観測への制約といった問題を解決した。
FAST運営・発展センター常務副センター長を務めるチーフエンジニアの姜鵬氏は、「スマート保守ロボットシステムは中国天眼の運営安全を効果的に保証し、望遠鏡の観測時間を延ばし使用効率を高め、天文成果の産出を促進する」と説明した。試算によると、これらの成果により「中国天眼」の観測可能な時間を年間で約30日増やすことができる。(編集YF)
「人民網日本語版」2023年7月28日