中国人が日本の新たな労働力に (2)
日本は生活コストが高い。小さい頃から受けてきた教育によって日本を嫌っている中国人も多い。しかも右肩上がりの中国経済とは正反対に、日本経済は低迷が続いている。それにもかかわらず、なぜこんなに多くの中国人が日本へ行くのだろうか。両国関係が悪化しているのに、なぜこんなに多くの中国人が日本に居続けるのだろうか。
日本の外国籍労働者の数は依然として多くない。総労働者数に占める割合は1%にも満たない。しかし外国籍労働者の構成には変化が見られ、日本の労働市場や民衆の態度にもわずかではあるが変化が明らかに現れている。日本で働く中国人は就労ビザを持たない留学生や研修生がほとんどだ。「留学前は米国留学を希望しており、日本に行きたいと思ったことはなかった」と話すのは、遼寧省瀋陽市出身の留学生、韓さん(22)。日本留学を決めた理由について、韓さんは「米国は学費が両親の予算を大幅に超えていたし、治安も心配だった。一方の日本は家から近くて、治安も安全、学費も米国より安い」と話す。韓さんの伯父が日本に長く住んでいたことも決め手となったという。
日本語学校に入学した留学生には、1週間28時間以内のアルバイトが認められる。しかし日本の政府職員によると、この規定が徹底されていないため、複数のアルバイトを掛け持ちし、規定時間以上働いている留学生も多い。韓さんによると、クラスメートの中国人留学生は夜にアルバイトをし、昼間の授業中に睡眠を取っている。韓さんが東京のコンビニエンスストアでアルバイトをしていた時は、同僚も店長も中国人だったという。