子どもの1人あたり書籍所有、中国は日本の40分の1
中国の児童3億6700万人が所有する書籍数は1人平均1.3冊で、未成年・児童の読書物所有量は世界68位、イスラエルの50分の1、日本の40分の1、米国の30分の1となった。児童が好む本の大多数は不健全なポケットブック、日本のコミック、どうでもいいようなお笑い話、学校内の出来事を描いた恋愛小説などだ。「中国青年報」が伝えた。
今年の国際児童デー(6月1日)早朝、私は児童問題に関する「新しい保護者の朝の読み聞かせ」と題したミニブログを投稿した。意外にも578万回の閲覧と2万以上のコメント・転送があり、社会全体の児童への関心が反映された。児童への関心という面で、保護者は児童の健康や成績に関心を寄せることが多い。学校はテスト、身の安全に注意し、子どもたちの精神世界に心から関心を寄せることは稀だ。
あるメディアの調査の結果、児童・生徒の読書には二大問題が存在する。ひとつは読み応えのある良書がないこと。そして読書時間がないことだ。
小中高校の図書館は、学校にとって精神文化の中心である必要がある。児童・生徒にとって図書館の意義は、マルチメディア教室、もしくは全天候型グラウンドと比べても絶対に劣らない。そして、図書館建設のコストも低い。大人は子どもの精神世界の保護者でもある。図書館の本は、我々大人が子どものために選択する。子どもたちがどのように成長するか願い、選択する本なのだ。図書館に良書がないのは、人に魂がないのと似ている。子どもの自己学習と成長の機会がなくなり、子どもの「時間」と「興味」が同時に失われてしまう。
農村家庭の多くはいまだ豊かでなく、都市家庭の多くは子どものために良書を選ぶことを重視していない状況の下、学校の図書館は貧しい子どもが見いだすことのできる唯一の希望だ。教育行政部門は子どもを想い、細心の注意で選書し、図書館に届ける必要がある。
児童の精神の成長は、共和国の未来の精神面を決定する。小中高校の図書館は子どもの精神世界の「食堂」であり、児童・生徒たちに偉大な古典、優秀な作品を提供する。しっかり子どもの精神世界の保護者となることは、社会全体が逃げることのできない責任だ。(編集HT)
「人民網日本語版」2013年6月19日