右傾化する一方では日本は方向を見失うことに (2)
■道理をわきまえぬ挙動
日本は毎年防衛白書を発表している。今年の白書は中国に関する記述と日本独自の防衛能力の向上に関する内容が増えた。従来と異なるのは、憲法と自衛権との関係にも踏み込んだことだ。現在の安保環境において集団的自衛権を見直す必要性を提起して、安倍政権の憲法改正の意図を初めて反映させた。
日本側はすでに島嶼防衛の想定を完了し、詳細な島嶼作戦図も配置した。島嶼が攻撃された場合、自衛隊は海陸空一体の作戦方式を採用する。これは安倍氏が就任後鼓吹している「領土、領海、領空の防衛」と意図を同じくするものだ。日本政府は現在、日本領海に侵入する外国船に迅速に対処できるよう、世界全域の海を24時間監視できる衛星監視システムを構築しているという。
中国封じ込め戦略において、価値観外交は目立つ位置に据えられている。安倍氏は8日、マレーシア、フィリピン、シンガポールの東南アジア3カ国を25日から訪問することを決定した。7日のNHKの単独インタビューで安倍氏は、南中国海の現状の変更を試みる中国の「企て」を、東南アジア諸国と連携して共に牽制する必要性を強調し続けた。
世論を惑わす「陰謀」も活用されている。報道によると、安倍晋三首相は釣魚島(日本名・尖閣諸島)問題について「外交問題」として扱い、中国が領有権を主張することは妨げないが、領有権係争の存在は認めない姿勢を堅持することを企てている。
残りは恥知らずで見識を欠く右傾発言だ。安倍氏は7日、歴史問題に言及した際、引き続き侵略の事実を否認、美化したうえ、自国の歴史に誇りを抱くと述べ、歴史問題を外交カードにする一部の国(中韓)のやり方は間違っていると非難した。