首脳や王室の調理人が一堂に 好物は“極秘”
国家首脳や王室に食事を提供する調理師の交流会「Le Club des Chefs des Chefs」が7月末から8月初めにかけて、米国で年会を開催した。19カ国から集まった20人のトップシェフが参加し、国家級の宴会のための秘技や心得について交流した。調理師らによると、調理は外交に非常に重要な役割を演じている。「新京報」が伝えた。
▽指導者の食事も健康志向
創始者のジル・ブラガール氏によると、交流会が設立されて数十年を経て、各国指導者の飲食習慣は徐々に、野菜を中心としたあっさりとして健康なスタイルに移行しつつある。「食べ過ぎ、飲み過ぎでは、明晰な政策決定ができないということでしょうか」
ホワイトハウスでオバマ大統領の食事を手がけるクリスティータ・カマフォードさんは健康な飲食スタイルの率先者だ。カマフォードさんの作るブロッコリー料理は特にオバマ大統領のお気に入りで、オバマ大統領は好物にブロッコリーを挙げるようにさえなっている。カマフォードさんによると、“ファーストファミリー”に提供される野菜は多くは、ファーストレディーのミシェル夫人がホワイトハウス内で作っている菜園で採れたものだという。
ドイツのメルケル首相の調理人を務めるウルリッヒ・ケルツさんによると、メルケル首相は普段、有機食品の摂取を重視し、伝統的な調理法で作ったものを好むという。
▽大統領の好物は“極秘”
調理師らの会話には指導者の好みも話題にのぼったが、多くは語られなかった。例えば、メルケル首相はバルト海の魚や季節の野菜が好きで、食事の後はデザートも好む。フランスのオランド大統領はアーティチョークが嫌いだという。だが食にかかわる指導者のそんな“秘密”をもらしすぎると、厄介なことにもなる。フランスのシラク元大統領は子牛の頭が好物だったが、その情報がもれると、「訪問先のどこに行っても子牛の頭が出るようになってしまった」とブラガール氏。「その後は大統領の好みは絶対にもらさないようにしています」
今回の会合には、人民大会堂から2人の中国人シェフが参加した。彼らによると、中国を訪れた外国人指導者には北京ダックが特に好まれるという。
フランスのビジネスマン、ジル・ブラガール氏が1977年に設立。世界で入会条件が最も厳しいクラブの一つとされる。会員は、国家首脳や王室関係者の飲食を担当する調理師でなければならない。今年のホストは米国。昨年はフランスのパリだった。(編集MA)
「人民網日本語版」2013年8月8日