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中国式年越しのために「帰省恐怖族」のプレッシャーが倍増 (2)

 ■親戚や友人に結婚をせかされる「耐えがたい煩わしさ」

 「今年も結婚できない『売れ残り女』になってしまいました。年越しに帰省すれば、両親が毎日見合いをセッティングするに決まっています」。広東省珠海市に実家のある鄭怡さんは泣くに泣けない様子だ。今年25歳の鄭さんは小さいころから両親の自慢で、卒業後は外資系弁護士事務所に勤務し、月給は4万元近くに上る。だが結婚適齢期になっても独身であることで、「模範」の地位を徐々に失っていった。「男性と知り合い、恋愛感情を育む時間が全然ないんです」。「弁護士は強い仕事なうえ、同僚は女性が多いため、『優秀で頼りになる男』に巡り会う確率は本当に低いんです」と鄭さんは「ツッコミ」を入れる。年越しに帰省すると両親は毎日「女は大きくなったら嫁入りするものだ」と彼女を「洗脳」するだけでなく、タイミングを逃さずお見合いをセッティングして「機会を創造」する。このため鄭さんは本当に「帰省恐怖」症気味になってしまった。

 ■成功を報告しなければならない「すごいプレッシャー」

 呂宋さんは昨年の春節、就職後初めて年越しのために帰省した。清華大学で化学工業を学んだ後、国有化学工業企業の研究開発職に順調に就職。北京戸籍も手にして、同郷の人たちを大変羨ましがらせた。

 「彼らの頭の中では、清華大学に進学すれば党中央入りし、国有企業に就職すれば指導者になるのが当然なんです」と呂さんは憂鬱そうに眉をひそめる。昨年の春節に山東省の実家に到着するや、「北京人」となった呂さんを「拝顔」するために同郷の人たちが次々に駆けつけ、羨望と期待に満ちた言葉で「帝都」での「壮大な成功」について相次いで尋ねた。

 北京、上海、広州は一見きらびやかだが、実際には辛かった。呂さんの月給は手取りで4500元。同僚とシェアして部屋を借りている。家賃だけで毎月2000元が飛んでしまい、生活は実にきつい。まだ衣食のお金にも困っている自分は、今年の年越しは同郷の人たちにどう「釈明」すればいいのかと呂さんは悩んでいる。

 取材してみて、1980年代生まれを中心に若者の間に「帰省恐怖」が徐々に広がっていることがわかった。また、普段は「対応」が必要なだけで「直視」する必要のない収入や昇進、結婚や出産などの話題が、春節の帰省時には隠しようがなくなるために、焦りが集中的に押し寄せる時期となっている。

 専門家は「1980年代生まれは順番に『三十にして立つ』の人生の段階に入るに伴い、『子ども』から大人として『上にも下にも付け届けをする』責任を突然担うようになる。これには時間が必要だし、若者自身が積極的に調整し、適応することも必要だ」と指摘する。

 別の専門家は「都市と農村の格差は余りにも大きいため、余りにも多くの若者が北京、上海、広州へと急ぎ、生計を立てようとする。郷里の親戚や友人も北京、上海、広州に過度の幻想を抱いている。親戚や友人の期待に応えるのは困難なうえ、煩わしい儀礼や決まり事があるため、年越しに帰省すると若者の出費はひとりでに増大する」と指摘する。(編集NA)

 「人民網日本語版」2013年1月28日

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