変わりゆくお年玉文化 数万元に達することも (2)
年末にもらうボーナスも、お年玉で大部分が消え、払うお年玉に間に合わなかったという人もいる。ネット上では、お年玉の厚みが増すことで、「“春節”が“春刧”(春の略奪、春節と同音)になってしまった」という冗談も飛び交っている。
お年玉の高額化は、昔から伝わってきたこの習慣に“よからぬ意味”がこめられることにもつながっている。ある地方幹部の家には毎年、さまざまな人々から数万元に達するお年玉が贈られ、一度に1万元が贈られることもあったという。だがこの幹部が定年になった途端、年始回りにやってくる人は親戚を除いてほとんどいなくなってしまった。
山東大学の王忠武教授はこれについて、祝福の意味をこめた礼のやり取りであり、親しみを表すものであったお年玉は、即物的で功利的な手段として使われることによって、親しみの情からかけ離れたものになりつつあると指摘する。「赤い袋に入れてわたすお年玉は、家族や友人の間の暖かい感情を表すものだったはずです。企みのない祝福という本質に立ち返らなければ、そこにこめられた中国の暖かい情を取り戻すことはできません」(編集MA)
「人民網日本語版」2013年2月13日