娘の独立心育成のため、13年間「母ではない」と偽り続けた母 (2)
大学に在学した4年間、程程さんは懸命に勉強し、ずっと奨学金を受けた。彼女は、学業の妨げになるからという理由で、一切アルバイトはしなかった。成績がずば抜けて優秀だった彼女は、大学卒業後、上海のソフトウェア会社に就職した。
娘が良い仕事を獲得し、強い独立心を持つ大人に育ったのを見届けた申さんは、「実は、あなたのお母さんは生きている。私が本当の母親よ」と真相を打ち明けた。しかし程程さんは、「本当に?」と信じられない様子だった。
申さんは、「あなたが小さい頃、私は実の母親ではないと嘘をついたのは、あなたにしっかり勉強し、短所を克服してもらいたかったから。そしてあなたは優秀な成績を貫き、良い仕事にも就いた。やっと、私の苦い『良薬』の意図を話せる時がやってきた」と話した。
申さんは電話取材に対し、「娘は美人に育ち、立派な仕事も持ち、月給は6千元(約9万8千円)ももらっている。また、素晴らしい伴侶と巡り合って結婚した。彼女が今、どれくらい幸せになったかは言うまでもない」と非常に誇らしげに語った。
取材の最後に、申さんは「私のやり方を認めない人もいるだろう。しかし、私がそのようなやり方をしなければ、彼女は恵まれた家庭環境に甘んじ、向上心を持つこともなく、現在のような幸せを手に入れることは不可能だったに違いない」と結論づけた。(編集KM)
「人民網日本語版」2013年9月12日