娘の独立心育成のため、13年間「母ではない」と偽り続けた母
申さんと夫は、立派な仕事を持ち、豊かな生活を送っている。しかし彼女は、このような環境の下で娘が甘やかされて成長することは良くないと判断し、「私はあなたの実の母親ではない。あなたの母親はとっくの昔に死んだ」と我が子に嘘をついた。娘はそれ以降、独立心が育ち、学校の成績はぐんと上がり、わがままな性格は影を潜めた。母が娘に真相を話したのは、娘が結婚して家庭を持ち、仕事も軌道に乗った後のことだった。瀋陽晩報が伝えた。
申さんは十数年前、当時小学4年生だった娘の程程さんに、「あなたの本当の母親は、あなたが小さい頃に亡くなった。私はあなたの実の母親ではない。私の役目は、あなたがしっかり勉強して大学に通えるよう環境を整えるだけ。それ以外のことを私に期待しないで」と話した。
程程さんは、信じられないといった様子で、「嘘でしょ?お母さん、冗談だよね?」と笑いながら聞いた。しかし申さんは、きっぱりと「嘘ではない」と言い、程程さんは訳が分からなくなった。
それから間もなくして、程程さんはまるで人が変わったように学習に打ち込み、必死の努力を重ねた。学校の成績は見る見るうちに上昇、それまでは「中の上」だったのがクラスで上位5名に入るようになり、わがままや甘えん坊の性格も成りを潜め、聞きわけがすこぶる良くなった。
高校受験の時、程程さんは、志望校を「二十中学」に決めた。申さんがその理由を聞くと、「この学校に進めば、学校の寮に1年間住むことができる。私は独立したい」と程程さんは答えた。
大学受験の年に新型肺炎が大流行した。学校での授業は休講が多くなったが、程さんは一日たりとも欠席せず、519点という高得点で大連鉄道学院に合格した。