「道徳心の欠如」を許さない時代の加藤嘉一考
加藤嘉一氏の公式ブログは、10月30日まで更新されていた。加藤氏はこの日、釣魚島(日本名:尖閣諸島)をめぐる中日両国の紛糾に関する文章を投稿したが、従来と同様、中国の人々が望むような明確な立場での彼の主張を打ち出すことはなかった。新京報が報じた。
10月30日以来、彼はブログで口を閉ざした。北京大学留学生、プロデューサー、プランナー、司会者、メディア・コメンテーター、コラムニスト、編集者、同時通訳者、日本語教師、陸上長距離選手、柔道選手、交渉人など、数多くの肩書きを持つ加藤氏は、将来的には政界入りを目指すと同時に、より多くの重要な肩書きを持つ「中国で最も有名な日本人」になろうとしていた。この日、経歴詐称疑惑を日本のメディアに暴露され、社会的名声や地位が総崩れする危機に直面している。
加藤氏の経歴詐称に対する中国社会の反響は、両極端に分かれた。
ひとつの反応は、「喝采」だった。加藤氏自身、彼の背後にある価値観、それによく似た価値観を持ったメディアに対する憤りが、「喝采」という表現方法で最終的に示されたのだ。加藤氏は、価値観に問題があるメディアにかつぎ上げられたペテン師であり、このペテン師は、以前世間をさわがせた某有名若手作家と同様、社会と国家に対するメディアの極端な無責任さを象徴している。そして今、加藤氏の不正が暴かれたことは、歴史的な勝利であり、これがドミノの始まりとなって、氏の背後にあるメディア全体や市場も次々と倒れていくことを、人々は切望している。さらに重要なポイントは、加藤氏のような中途半端なペテン師がやり玉に上げられたことで、代筆や容貌、言葉遊びを使ってぼろ儲けした正真正銘のペテン師であるのあの青年作家が、最後に本性を暴かれる日は、それほど遠くないと予想されることだ。