最もお金のかからない12のがん予防法 (3)
■乾布摩擦
日本ではかつて、乾布摩擦がブームになった。東京大学副学長の水野教授の研究は、がん予防効果も指摘している。摩擦による熱によって背中の皮膚の下の筋肉組織にある細胞が活性化し、がん細胞を破壊する効果があるからだ。中高年の人にとっては背中をもむのも、さするのも、こするのも良い健康法だ。乾いたタオルの両端を使って背中全体を縦に、横に繰り返し10分ほどこすり、皮膚が赤くなって熱をもつまで続けるのもいい。
■1口30回咀嚼
いつもあまりかまずに食事をする人は、胃がんになる確率が高いことが調査によって証明されている。よくかむことで消化管への負担を減らし、消化器関連のがんになるリスクを下げることができる。また、米ジョージア大学の実験では、唾液には強い「滅毒」作用があり、肝がんの元凶であるアフラトキシンの毒性を30秒内にほぼ完全に消失させることができることがわかった。このため、1秒に1回かむと計算して、1口食べるたびに30回かめばがん予防効果が出ることになる。
■7時間の睡眠
米国の調査では、毎晩の睡眠時間が7時間未満の女性は乳がんになる確率が47%高かった。これは睡眠中に分泌されるメラトニンが、女性の体内のエストロゲンの分泌を抑えることで、乳がんを抑制する効果を果たすためだ。夜10時前には寝る前の準備を始め、11時前には確実に眠り、朝6時から7時に起きるのが一番いい。ドイツの睡眠の専門家は午後1時ごろに昼寝をすれば、体内の免疫細胞を活性化し、一定のがん予防効果を果たすとしている。
■糖分を控える
がん細胞が最も好きな「食べ物」が糖だ。日本のがん予防本によると、腫瘍に血液が流れてくると、そのうち57%の血糖ががん細胞の栄養分にされてしまうという。「The American Journal of Clinical Nutrition」によると、甘い飲み物を1日2杯飲むだけで、膵臓がんになるリスクが飲まない人より90%高まる。国際的には1日の糖摂取量は50グラム以内にすべきと一般に考えられている。
■肉はワインと一緒に
赤ワインを醸造する際のブドウの皮にはレスベラトロールという物質が含まれ、消化器系がんに対して一定の予防効果を持つ。また、AACRは豚肉、牛肉、羊肉などの摂取量は週500グラム前後に抑えることを勧めている。食べ過ぎると結腸がんのリスクが高まるからだ。だが最近のある研究によると、肉を食べる時に赤ワインを飲むと、肉が胃の中で有害物質に分解されるのをポリフェノールが防いでくれるという。(編集NA)
「人民網日本語版」2013年3月13日