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ルーブル美術館前で水に足を浸す中国人に対する自国民の批判について

ルーブル美術館前で水に足を浸す中国人観光客。

 ルーブル美術館前で水に足を浸す中国人グループの写真が最近ネット上で拡散している。同じ中国人からは、この行動を自国民の民度の低さの表れと指摘する声がある一方で、「同じようにする外国人も少なくない。中国人だけを取り上げてむやみに批判することはできない」との反論も上がっている。(7月31日付重慶晨報)


7月31日、ルーブル美術館前で水に足を浸す2人の外国人。

 こうしたニュースが流れるたびに、中国人の民度が取りざたされる。「同じようにする外国人も少なくない。中国人だけを取り上げてむやみに批判することはできない」との見解に対しては、多くのネットユーザーが言い逃れだと強く批判している。だがもし、どんな事が起きても矛先を中国人に向け、中国人の民度を説明材料にするのなら、こうした省察自体に問題がある。マナーは良いことだが、マナーに対して過度に敏感になれば、ちょっとしたことにもびくびくするようになる。

 中国人はマナーについて過度に自らを卑下すべきでない。筆者がこう言うのは、自国民の行為を称賛しているのではもちろんない。ただマナーについて、われわれは冷静な姿勢を保つべきだと注意を促しているだけだ。

 中国が世界の経済大国になったことで、中国人の民度に視線が集まり続けているようだ。中国は今日、物質文明は急速に発展しているが、精神文明の発展は依然ばつの悪い状態にあることは認めざるを得ない。国内でも国外でもわれわれは自国民のマナーに反する行為を目にする。例えばバスで座席を争うように確保する、観光地で無闇に落書きをするなどだ。こうした行為については、われわれは強く批判し、マナー意識を確立し、マナーのある行動を身につけるよう導くべきだ。

 われわれが文明国へと前進する過程において、他者の良い経験やモデルを参考にするのは避けられないことだ。だがこの過程において、中国人には自国民の行動を外国人のマナーと対比するのを好む傾向があるようだ。こうしたやり方には確かにメリットがある。対比によって自らのいたらぬ点に気づき、自らを変えることができる。だが筆者は、マナー自体が心の美化であり、特定の環境を必要とすると考える。彼らのような経験や教養がないのに、無闇にスーツで身を包んでも、全く見られたものではない。進歩は一日してならずで、無闇な否定によって実現するものではない。経験と修練が必要だ。

 われわれの歴史がすでに証明しているように、全面的な西洋化も、自国の全否定も間違ったやり方だ。新文化運動で、指導者たちは新文化をひたすら強調し、西洋の先進的思想を導入する一方で、中国自身の儒家文化は全否定し、最終的に思想的限界性を招いた。精華を取り入れ、かすを取り除くことこそが、文明に対する正しい姿勢であるはずだ。

 現在急速に発展している中国は、他国が達成できないことはできる限り達成し、他国が達成できることはなおさらに達成しなければならない。マナーは西側を手本にするのではなく、自分のものであるマナーを尽くすよう努力すべきだ。ひたすら自国民の民度を批判し、外国人の行いを準則として奉じるようでは、お高くとまった患者に映るだけだ。(編集NA)

 「人民網日本語版」2013年8月2日

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