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安倍氏が再び「価値観外交」 ASEAN抱き込み中国牽制狙う

 日本の安倍晋三首相は再任以降、外交面で東南アジア諸国に対する「偏愛」を一段と顕わにしている。安倍氏は25日から3日間の日程でマレーシア、シンガポール、フィリピンを訪問する。安倍氏がこの地域を訪問するのは再任以降すでに3回目だ。国際金融報が伝えた。

 ■頻繁に訪問するも狙い達成は困難

 今年1月、安倍氏は首相就任後初の外遊先にベトナム、タイ、インドネシアを選んだ。5月にはミャンマーも訪問した。今回の外遊は参議院選挙前にすでに決まっていた外交日程であり、ASEAN各国との関係を一段と強化する狙いがある。

 景気回復と日増しに緊張する中国との外交関係への対処に現在努力している日本は、ASEAN加盟国に対する投資を強化することで、中国との経済貿易関係が損なわれたことによる経済的損失を補うことを望んでいる。日本財務省の声明によると、日本はインドネシア、マレーシア、シンガポール、フィリピン、タイと二国間作業部会を設置して、具体的な協力強化について話し合う。これには現地通貨を使用した日本企業による東南アジア業務の拡大、日本国債を担保としたシンガポールとタイの中央銀行からの資金借入を日銀に認めることを検討することなどが含まれる。日本は「ABF汎アジア債券インデックス・ファンド」を通じて、主にインドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイなどの国債にも投資している。日本政府は一段と友好姿勢を示すため、ASEANからの観光客増加を期して、フィリピンやマレーシアなどASEAN5カ国に対するビザ発給要件の緩和も決定した。

 政治レベルから見ると、安倍氏の東南アジア外交は日本と価値観が同じASEAN諸国を抱き込むことで、中国の発展を封じ込め、牽制しようとする企てでもある。だが中国社会科学院日本研究所の専門家、厖中鵬氏は国際金融報の取材に、この目的の達成は困難だと指摘した。厖氏によると、ASEANは一枚岩ではなく、こうした国々はかねてより「大国バランス」外交戦略を遂行しており、完全に日本の言いなりなることはあり得ない。今年1月に岸田文雄外相がブルネイを訪問したが、安倍氏が3回のASEAN訪問でカンボジアとラオスをずっと訪問していないことは示唆に富む。

 「この2カ国は経済基盤が薄弱なうえ、中国との関係が良好だ。安倍氏が両国を避けているのはこのためだ。安倍氏の価値観外交がASEANの全ての国の賛同を得られないことが見てとれる。安倍氏が訪問した国ですら何を考えているのか推し量りがたい。表面上は日本と大いに歓談しているが、例えばシンガポール、タイ、ミャンマー、インドネシアは中国に対抗できるとは限らない。フィリピンとベトナムは南中国海の島や礁をめぐり中国と紛争を抱えるため、日本と連携して中国に対抗する方に傾いている。だがベトナムは社会主義国であり、日本とはイデオロギーが異なるため、安倍氏の価値観外交はベトナムにとって魅力に乏しい。日本と最も立場が近いのはフィリピンだ」。厖氏によると、ASEANにとって日本は事実上、米国、中国、インドと同じ大国バランス戦略の1つの対象国に過ぎないうえ、重要性では中米に劣る。ASEANは一部の国は中国と領土紛争を抱えるが、全体としては個別の問題で中国との関係が悪化することは望んでいない。このため、ASEANを抱き込んで中国を牽制しようとする日本の愚かなもくろみは実現困難だ。

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