中国の論文「女性の身長が高いほど所得も上がる」 (3)

業界関係者は否定的

　湖北省武漢市人力資源(ヒューマンリソース)・社会保障局の関連の責任者は14日、同論文の結論への評価を避けたものの、「労働者が仕事において、体型による差別を受けていると感じるのであれば、人民法院(裁判所)に訴えることができる」との見方を示した。　　

　一方、武漢市漢陽区のある企業でヒューマンリソースを主管している小静さんは、「カスタマーサービスや受け付けなど、イメージが大切なポストでは、見た感じの良いスタッフを探すというのが、情理にかなっている」とし、外見を重視するかどうかは職種によって異なるとの見方を示したが、女性の身長が1センチ高くなるごとに、所得も上がるという点に関しては、疑念を呈した。

　同論文は、「当論文の研究は、中国の労働市場における、外見に対する偏見を探る初期段階の研究である。一部の問題は、これからも研究を続けなければならない。データにも限りがあるため、同論文の研究には、不完全な部分もある」とまとめている。

　海外の学者であるKuhn氏とShen氏は2011年、中国の3年間分の求人情報105万8千件を調べた結果、企業の7.7%が募集要項として「美しい容貌」を挙げ、2.6%の企業が身長に対する明確な要求を挙げていると指摘している。また、学歴に対する要求がそれほど高くない企業のうち、イメージや身長に対する明確な要求を挙げている企業が、それぞれ15%と9.3%あった。 (編集KN）

　「人民網日本語版」2013年8月16日