北京で煙霧の人工的な解消試験の実施計画
北京で今後、煙霧の人工的な解消の科学的試験を実施し、大気汚染改善のために気象的、科学的な根拠を提供する。17日に開催された全市気象近代化活動会議で北京市の林克慶副市長は、北京市で煙霧の人工的な解消のための科学試験を行うと明らかにした。新京報が伝えた。
これより前に中国気象局は「 (大気汚染対策行動計画)徹底実施方案」を通達し、2015年までに全国各地の気象部門で天気に人工的に影響を与え空気の質を改善する作業能力を形成し、人工降雨などによって煙霧を解消するといったような、深刻な汚染という気候条件の下で実行可能な気象干渉措置を行うことができるようにするとした。
中国気象局天気人工影響センターの責任者、郭学良氏はメディアの取材に答え、天気に人工的に影響を与え煙霧を消滅させる主な方法は人工降雨と人工的な霧の解消だと述べた。人工降雨は煙霧解消に効果的だが、降水の条件が整っていなければならない。
中国気象局の専門家によると、人工降雨はこれまで、水資源増加や旱魃対策の目的が中心で、大気浄化のために専門的に行ったことはないため、どのぐらいの降水があれば煙霧を解消できるのかなど、試験と評価を行う必要があるという。
また同専門家によると、煙霧の天候は一般的に気候の状態が安定しており、空気の流動性が低いが、人工降雨作業の前提条件が整う可能性は低いという。
北京市の気象専門家も、煙霧の条件下で人工降雨を行うのは難易度が高いと語る。現段階では極めて特殊な局地的な煙霧の状況下で可視度に対する試験を行うことはできるかもしれないが、広い範囲の煙霧を人口降雨で改善することのできる可能性は小さい。
郭学良氏はまた、もし気象事件が整わなければ、物理的な方法で煙霧を解消するしかないと語る。北京や四川省などでは以前、液体窒素などの冷却剤を使い、霧を氷の結晶にして地上に落下させるという煙霧解消の科学研究試験を行ったことがある。しかし煙霧の解消は気象部門の通常業務ではないため、局地的にしか実施できないという。(編集YH)
「人民網日本語版」2013年12月19日