中国が「ジョブズ氏」を輩出できないのはなぜ? (2)
中国は今、商標の使用権・正規版ソフトウェアの購入に向けた支出額が世界で最も多い国の1つであり、中国企業は著作権取引を通じて国外の図書、映像製品、テレビ番組を大量に購入しているが、このことはあまり知られていない。
アップル社のデジタル製品のほとんどは中国で生産され、アップルのロゴを貼られて米国に運ばれたとたん、価値が倍増する。良い知的財産権保護環境があるため、彼らは中国で生産製造しながらも、過剰な知的財産の付加価値を得ることができるのだ。
中国の状態も「支離滅裂」というわけではない。知的財産権保護の強化に伴い、中国のイノベーション能力も近年強化されている。昨年、中国の発明特許出願件数は52.6万件に達し、世界の4分の1を占めた。
中国企業は知的財産権の保護を強化する一方で、知的財産権の乱用にも注意する必要がある。現在西側諸国では、「眠っている」特許を低価格で購入し、その特許権を侵害している疑いのある企業を探して恐喝し、賠償金やライセンス料を得ようとする企業が増えている。
今、このような恐喝を受けている中国企業は多い。西洋諸国の企業や個人のほうが知的財産権について熟知しており、うまく運用できるためだ。中国企業はまだ知的財産権に対する理解を深める段階にある。中国企業が大海の中で泳ぎを覚え、徐々に成長してくれることを望む。(編集SN)
「人民網日本語版」2012年11月12日