シーメンス、今月にも新CEO誕生 中国部門調査中
【中日対訳】 ドイツの複合企業シーメンスの中国法人は29日、本社理事会が今月31日に行われる会議で、現職の総裁兼最高経営責任者(CEO)を任期終了を待たずに解任することは確実との見方を示した。管理委員会のメンバーの中から新任の総裁兼CEOを選出するという。人民網が伝えた。
先週に営利情況に問題があると警告を発したシーメンスは、27日に公告を発表し、グローバル総裁兼CEOのペーター・レッシャー氏を近く解任することを発表した。任期を約4年前倒ししての解任となる。シーメンスによると、監督委員会は今月31日の会議で解任の決定を承認する見込みだ。
▽前倒し解任は中国に関係
前倒し解任の原因はレッシャーCEOの振るわない業績にあり、特に中国戦略での失敗が響いた。シーメンスは現在、傘下の中国運営部門を調査中で、中国という急速に成長する世界2位の経済体において、シーメンスの販売業績と受注の伸びが停滞している、との見方を示す。
シーメンス(中国)有限公司の段偉スポークスマンは、こうした動きについてはっきりしたコメントを出していない。取材に応えたところでは、シーメンスは中国の改革開放スタート以来の数十年間に、中国で目を見張るような業務の発展を遂げてきた。中国は今やシーメンスにとって2番目の海外市場であり、シーメンス中国法人の運営はシーメンスのグローバル業務発展に欠かすことのできない貢献をしているという。
段スポークスマンは次のように述べた。中国は引き続きシーメンスにとって世界の重要な市場だ。新任のグローバルCEOに誰がなるにせよ、シーメンスの中国戦略・配置には影響しない。シーメンス本社と北東アジアエリアの管理部門は持続的な評価や話し合いを通じて、これからも中国市場の潜在力を発掘していくという。
段スポークスマンの説明によると、2012年度(2011年10月1日から12年9月30日まで)に、シーメンス中国法人の新規受注額は60億4千万ユーロ(1ユーロは約130円)、営業収入は63億5千万ユーロに達したが、11年度の過去最高を超えることはできず、シーメンスが中国に進出してからの140年間で2番目の数字だったという。(編集KS)
「人民網日本語版」2013年7月30日