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夏は痴漢の被害が増加  露出の多い服装に注意

 暑い夏が到来し、オシャレな女性が薄着になる季節だ。しかし、混雑する路線バスなどの公共の場所では、痴漢の活動が活発になる季節でもある。新華網が報じた。

夏は痴漢の被害が増加

 最近、地下鉄やバスでの痴漢事件が度々報道されている。例えば上海地下鉄9号線では、若い女性が隣に座った男性に太ももやお尻を触られ、助けを求められずに出口付近に避難したものの、その男性は女性の後をつけ、さらに太ももを触ろうとしたという事件があった。また、河南省鄭州市では、路線バス内で、痴漢に遭った若い女性が大声で叫び、乗客らが痴漢を取り押さえ、派出所に連れて行ったというニュースが話題になった。

 筆者が取材を行ったところ、同じような経験をしたことがあるという女性が少なくないことが分かった。しかし、路線バス内では、痴漢に遭っても「黙っている」という女性がほとんどで、白い目で睨みつけたり、何かを使って体の接触している部分を遮ぎったりするなど、無言の抵抗を行うという。それでも痴漢をやめない場合でも、大声で助けを求めることはせず、下車するという女性がほとんどだった。取材に応えた鐘さん(女性)は、「もちろん文句を言ってやりたいけど、路線バスには多くの乗客がいることを考えると、後ろにいる男性が本当に故意に触ってきたのか、確証がない」と答えた。

弁護士「通報するべき」

 「中華人民共和国婦女権益保障法(改訂版)」は、女性に対する痴漢行為を明確に禁じている。しかし実際の司法上での適応となると、何をもって痴漢行為とするかやどのように対応するか、証拠をどのように集めるかなどの法的問題が依然として存在している。そのため、公共の場所で痴漢に遭ったことを理由に、訴訟に踏み切った女性は今のところ少ない。

 一方、北京大成法律事務所の向東弁護士は、「女性が痴漢に遭った場合通報するべき」とし、「路線バスで痴漢行為があった場合、悪質でない場合は、女性を侮辱する行為と見なし、中国の『治安管理処罰法』に基づいて、拘留し、罰金を科すことができる。また、暴力や脅迫などの方法で、強制的に女性にみだらな行為を行ったり、女性を侮辱したりするなど悪質な場合や、複数回にわたって女性に痴漢を働いた場合は、犯罪となる」との見方を示す。

 向弁護士はまた、「混雑している公共の場所では、自分の身を守ることに注意し、権利を侵害するような行為に遭った場合は恐れることなく、法律に基づいて自身の合法的権益を守るべき。また、周りの乗客がそのような状況を発見した場合、勇気を持って立ち上がり、協力して痴漢行為の根絶に励むべき」と、呼び掛けている。

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