中国で一番逃げ出したい都市ランキングが話題
中国のネット上で最近、最も逃げ出したい都市ランキングが話題になっている。同ランキングでは、経済発展が最も進む、北京、上海、広州市(広東省)が上位3位を占めた。一方、湖北省武漢市も「優秀な人材が多すぎる」が原因で、6位にランク入りしている。ネットユーザーらは、「行き場がどこにもない。山奥にでも行くしかない」と嘆いている。「荊楚網」が報じた。
同ランキングの上位10位は、1位上海、2位北京、3位広州市(広東省)、4位深セン、5位重慶、6位武漢市、7位天津、8位香港、9位長沙市(湖南省)、10位鄭州市(河南省)だった。
ネットユーザーらが逃げ出したい理由はそれぞれ、上海「嫁を見つけるのが難しすぎる」、北京「貧富の格差」、広州「生活が安定しない」、深セン「ファーストフード的な恋愛」、重慶「若い女性が現実的すぎる」、武漢市「優秀な人材が多すぎる」、天津「不動産が高すぎる」、香港「プレッシャーが大きすぎる」、長沙「暑すぎる」、鄭州「給料が安すぎる」だった。湖北省の省都である武漢市には、大学が100校以上あり、才能ある学生が多く集まっているため、「優秀な人材が多すぎる」というのもうなずける。では、それが理由で同市から逃げる人が実際にいるのだろうか?
筆者が新規大学卒業者10人を取材したところ、全員が「このランキングは大げさすぎる」との考えを示した。うち、武漢大学の張爽さんは、「鄭州市と武漢市の順位は入れ替えるべき。今年は就職氷河期で、就職活動が困難。多くの仕事のハードルが例年よりも上がっている」としたものの、「『金の巣も銀の巣も、自分の草の巣には及ばない』という中国のことわざの通り、故郷はどこよりもいい。武漢の名物『熱乾麺』が値上がりしなければそれでいい」と同市から逃げ出す予定はないことを強調した。
自分の方向を定めなければどこへ行っても同じ
一方、ある大学の教師は、「今の人々の生活はペースが速く、ストレスも大きい。そのため、思いを吐き出す場所を探したり、おいしい物を思いっきり食べたりするなど、ストレスを発散するさまざまな方法を必要としている。このランキングも、現実逃避したい心理状態の現れ。武漢市は大学資源が豊富だが、学生一人ひとりに違った長所があり、さまざまな角度から見ると、一人ひとりが『優秀』。カギとなるのは、自分に合った方向をきっちり定めること。武漢市から逃げたからといって、どこに行くのか。武漢市はちょっと暑いというだけで、ほかに何の欠点もない」との見方を示している。(編集KN)
「人民網日本語版」2013年7月24日