中国、海外からの送金が世界で2位の6兆6千億円に
「家族への送金」は、海外で働く中国人の伝統となってきた。うち、福建省や広東省などの沿海地域では、出稼ぎのために海外に出て、家族の生活をサポートするという状況を至るところで耳にする。海外で留学したり、働いたり、定住したりする中国人はここ数年増加する一方で、海外からの中国への送金も増加の一途をたどっている。人民日報海外版が報じた。
世界銀行(WB)が発表したデータによると、2012年、世界各地の移民の本国への送金額は5340億ドル(約53兆4千億円)に達した。うち、中国人の移民の実家への送金額は660億ドル(約6兆6千億円)と、インドの700億ドル(約7兆円)に次ぐ多さであり、メキシコやフィリピンの240億ドル(約2兆4千億円)やナイジェリアの210億ドル(約2兆1千億円)と比べると、大きな差を開けている。WBの関係者は、「この金額は、銀行や送金会社などが提供しているデータに基づいており、実際の資金の流動規模はもっと大きい可能性がある」と指摘する。
世界各地からの、中国への送金が増加するにつれ、海外送金業務を扱っている中国系の銀行だけでなく、海外の送金会社もこの年々膨らむ「商機」に目を付け、中国人が集まる地に進出している。
送金額が増加の一途をたどっている原因の1つとして、移民の収入増加も挙げられる。以前、中国人が海外で仕事をするとなると、底辺の仕事が多く、チャイナタウンなどが中国人の主な就職市場であった。しかし、中国の教育水準が向上するにつれ、国外の環境に適応できる中国人も増えており、仕事もブルーカラーからホワイトカラーへと変化している。(編集KN)
「人民網日本語版」2013年8月8日