ファンが経済を牽引? 陳坤の有料サービスが話題に (2)
このようなモデルについて、業界は賛否両論だ。反対する人は、スターが公然と金集めをしていると批判する。賛成する人は、スターのポスターが売られているのだから、スターの声や自宅の写真だって商品になると主張する。
インターネットアナリストの唐欣さんによると、微信プラットフォームはスターの人気にあやかって宣伝活動を行うと同時に、新しい営利モデルを探っている。ファンにとって、スターにとって、企業にとって、公平な取引であれば支援をするべきだという。
こうしたモデルが今後大規模に広がるかどうかについて、唐さんは、ソーシャルネットワーキングサービスのプラットフォームを利用してファンから料金を徴収するモデルはよい試みであり、これから大規模に広がっていく可能性があるとの見方を示す。
とはいえ、業界関係者の中には、スターのアプリケーションが成功するためには、そのスター自身に高い人気があるのはもとより、スターがファンに質の高いコンテンツと継続的な双方向の活動を提供しなければならず、簡単なことではないとの見方をする人もいる。
▽微信経済の襲来
陳坤や南派三叔のページはいずれもプロのチームによって運営されている。微信の陳坤のページをみると、下の方に薄い字で「深セン比特海信息技術有限公司がサービスと支援を提供する」とある。南派三叔のページの下の方にも「bitsea」の文字がある。
騰訊傘下の微信はなぜ重要な運営の窓口を無名の小企業に任せるのだろうか。関連メディアが伝えたところによると、比特海の創始者の和鑑さんは騰訊の元社員で、2008年に入社し、ブログチャンネル「博客頻道」の副総監を経て、中国版ツイッター「微博(ウェイボー)」の運営責任者を務めた。こうしたことから、背後には深い意味のある計画が隠れている可能性が考えられる。
目下、スターが微信プラットフォームでどれくらいの収入を得るのかについて、業界ではさまざまな見方が出ている。あるネット利用者の試算によると、陳坤は新浪公司のミニブログサイト「新浪微博」で5600万人のフォロワーをもっており、微信で100万人のフォロワーを獲得するのは難しいことではない。この100万人のファンのうち10%が有料会員になれば、微信は微信プラットフォームだけで1千万元近い収入を得ることになるという。