北京・五道口の不動産価格が1平方メートル10万元に
あるインターネット利用者が最近ミニブログで、不動産仲介企業の価格表を発表した。北京・五道口の住宅が1平方メートルあたり10万元という値段で話題を集めている。同不動産は海淀区五道口のある学区内の住宅で、37平方メートルで350万元、1平方メートルあたり約10万元の計算となる。当時の開発企業関係者の任志強氏は「当時の販売価格は1平方メートルあたり4000元あまりだったのに」と語る。ネット利用者からは「五道口こそ北京の中心部、宇宙の中心だ。もう北京で住宅を買うのは諦めた」という声が寄せられている。
業界関係者によると、五道口の住宅価格が急騰しているのは人気学区内にあるためで、清華大学や北京大学が近いためだという。ネット利用者からは「この値段、冗談としか思えない」、「朝、36階の部屋のベランダで水を一杯注ぎ、上に浮かんだ埃を吹き飛ばす。窓の外はスモッグだが、目を閉じれば、遠くにあと300点取れば合格できた大学や、出勤に忙しいサラリーマンがアリの様にバスや地下鉄駅でひしめいているのを感じられる。こうした命の息吹に耳を傾けることができるこの五道口は宇宙の中心だ」といったコメントが寄せられている。「1平方メートル10万元の住宅を数千元で借りることができるなんて幸運だ。他の地方出身の労働者だから、北京戸籍がなくても五道口のような世界一流の高級住宅地に住めるなんて、誇らしいことだ。2000年には1平方メートルあたり4000元程度だったのが20倍ほどしか値上りしていないなんて、安いものだ」という嗜虐的なコメントも見られる。
閉幕したばかりの「両会」(全国人民代表大会・全国政治協商会議)では不動産価格抑制の目標を確定したが、多くの市民は依然として高すぎる不動産価格を受け入れられないと考えている。「私の給料ではロケットに乗っても不動産価格の上昇を追い越すことができない」、「北京ではお金で住宅を買うのではなく、生命で住宅を買うようだ」といった嘆きが聴かれる。
一部では理性的に分析とアドバイスをしているネット利用者もいる。「2003年以来の10年に、もしエリオット波動理論に基づくと、北京の不動産価格は08年、11年に2回目、4回目の調整を経た後、5回目の浪に入ったと言える。投機家が売りに出す段階に入ったが、国家の新規定で流動性が低下したため、価格を引き上げ続けるしかない。10万元なんて買う人がいるはずはない。あの値段は顧客向けのPRで、近くの1平方メートルあたり6万元の住宅を買わせようとするためのものだ」、「北京の不動産価格を値下げさせるのは簡単だ。よい学校が北京に集中しているから、政府が北京戸籍でない学生にも平等に入学できるように条件を規定しなおせば、北京の住宅価格も自然に下がる」などの意見が出ている。「中国経済網」が伝えた。(編集YH)
「人民網日本語版」2013年3月21日