ウラン濃縮遠心分離機 中国が工業化を実現
中国核工業集団公司の関連部門が25日に明らかにした情報によると、同社が長期間の取り組みにより研究・製造したウラン濃縮遠心分離機がこのほど、蘭州で工業化を実現した。これは中国が核燃料生産の化学工業能力で自主化を果たし、遠心分離によるウラン濃縮技術を完全に把握したことを意味し、中国原子力発電の持続的な発展の保障にとって重大な戦略的意義を持つ。人民日報が伝えた。
ウラン濃縮遠心分離機技術は、核燃料生産の重要技術であり、一国の核技術水準を示す重要な指標である。遠心分離機は高真空・高速・耐腐食・高マッハ数・長寿命・メンテナンス不可などの特徴を持ち、機械・電気・力学・材料学・空気動力学・流体力学・コンピュータ応用などの多学科の理論・技術と関連しており、高い技術力が必要とされる。世界で遠心分離機の研究・製造に従事している国には、ロシア、ドイツ、オランダ、英国、米国、日本、ブラジルなどの10数カ国が含まれ、工業化生産を実現している企業には、ドイツ・オランダ・英国が共同設立したウレンコ社、ロシアのロスアトム社が含まれる。
中国核工業集団公司の関連部門の研究者は長年の自主イノベーションにより、遠心分離機の工業化応用を実現した。その各技術指標は世界トップ水準に達している。現在の生産能力は、中国国内の原子力発電設備容量の需要を満たし、技術水準・設備製造能力が保障されており、国内原子力発電の発展の需要を満たすことが可能だ。(編集YF)
「人民網日本語版」2013年2月26日