アベノミクスが進行 急速な円安は両刃の剣
昨年末、新たに日本の総理大臣に就任した安倍晋三氏がうち出す経済活性化政策「アベノミクス」が、その進行とともに各方面に大きな影響を与えている。
▽通貨競争に注目
中央テレビ(CCTV)がこのほど伝えたところによると、円の対米ドルレートが1ドルあたり94円を超え、昨年1月に比べ10%以上の円安となった。日本銀行(中央銀行)が安倍首相の圧力を受けて金融緩和措置を打ち出すと、円は急速に下落して、多くの国に懸念と警戒心を呼び起こした。「京華時報」が伝えた。
▽4カ月で20%下落
あるデータによると、昨年第4四半期(10-12月)からわずか4カ月で、円は20%以上下落した。昨年9月から今まででは、対ドルレート、対人民元レートともに下げ幅は約17%となった。英国メディアの報道によると、安倍首相はこのほど、外国の国債を購入する可能性もあると発言しており、実現すれば円安がさらに進行することになる。
▽韓国政府が市場救済措置
このたびの円安で真っ先に現れた被害は、東アジアで醸成されつつある深刻な通貨安競争だといえる。輸出製品の構造で日本との類似点が多い韓国は、特に強い反応を示した。韓国の朴槿恵(パク・クネ)次期大統領が20日に韓国貿易協会と韓国経営者総協会を訪問した際に述べたところによると、大幅な円安の影響を受けて、韓国企業が苦況に陥っており、韓国政府は前倒しで有効な措置を取ってレートの安定を維持し、企業が危機を脱するようサポートする方針だという。
▽円安は両刃の剣