米紙が安倍氏訪米に注文 釣魚島問題で面倒を起こすことを懸念
【中日対訳】 「あなたが最初に発砲したり、民間人の命を危険にさらしたりすることは絶対にないということをオバマ大統領に伝える」。米紙ウォールストリート・ジャーナルは29日掲載の「安倍晋三氏への公開書簡」で、オバマ大統領にこのような約束をすることを訪米を控えた日本の首相に求めた。平均発行部数230万部の米最大手紙である同紙が、安倍氏の21日の訪米直前に掲載したこの文章から滲み出る「巧妙な計略」が憶測を呼んでいる。環球時報が伝えた。
時事通信は「釣魚島(日本名・尖閣諸島)紛争において、米国が日本に対して安心しているわけではないことを物語っている」と読み解いた。日本の失望は誰の目にも明らかだ。中日間の島嶼紛争が続く中、日本政府は人と言い争った後の子供のように「待ってろよ、親を呼んでくるから」としょっちゅう大声で叫んでいる。タイの英字紙ネイションは15日、安倍氏の訪米を「聖地詣で」と呼んだ。
この公開書簡について、米メディアが中国を支持したと見るべきでないのも明らかであり、その最大の主旨は「米国に面倒をかけるな」と日本に伝えることにある。実際、影響力の強い別の米紙ワシントン・ポストも先月26日の社説で、釣魚島の領有権争いの棚上げを支持した。米シンクタンク戦略国際問題研究所(CSIS)が専門家200人に対して行った調査では、半数近くが安部政権の政策は米国の安全保障上の利益を損なう恐れがあるとの認識を示した。
中国人民大学の金燦栄氏は19日、環球時報の取材に「米国が最も日本に望んでいるのは、環太平洋パートナーシップ協定(TPP)や在沖縄米軍基地などの問題である程度譲歩することだ。だが安倍氏はこうした『手みやげ』を持ってこられない。一方日本は、米国が釣魚島問題にある程度コミットし、憲法改正や国防軍創設などの問題で日本にゴーサインを出すことを望んでいる。このため、安倍氏の今回の訪問はたいして大きな成果を上げないだろう」と指摘した。(編集NA)
「人民網日本語版」2013年2月20日