橋の下に赤い服着た女性のポスター 「貞子か」と騒ぎに=北京
北京市西城区にある積水潭橋の下の壁に最近、等身大の若い女性の絵が貼られた。女性は赤い服に白の靴下を身につけ、後ろ姿。「早朝の霧の中、突然目の前に現れ、ほんとにびっくりした」と近くに住む劉さん。いたずらではないかと見られている。そして20日、道路の清掃員がこの絵を剥がした。同区を管理する機関のスタッフは「市民は無断で橋などの公共の場所に絵などを貼ってはいけない」と注意を呼び掛けている。北京晨報が報じた。
■絵を剥がすとそこにも字
20日正午、積水潭橋の下に行ってみると、道路清掃員の李さんがちょうど、問題の女性の絵を剥がしているところだった。剥がしてみると、「北京で白い服を着ている女性は、病弱で物憂いふりをしているが、実は軽々しい」と石で書かれた文字が出てきた。清掃員が剥がした絵を見ると、赤いスカートと白い靴下をはいた女性の後ろ姿だけで、字は1文字もなかった。そして絵の裏には接着力の強いノリが付けられており、すぐにほかのゴミにへばりついていた。
「元々6枚この絵が貼られていたが、2枚は18日に風ではがれた。それまではこの絵になんの目的があるのか誰も知らず、はがすこともできなかった。今日になって、全部一緒に剥がしている」と李さん。
■お金をかけて作られた絵
ネットユーザーからは、「早朝に車でここを通った時、びっくりした。何のための絵?もしかして現実版『リング』(日本のホラー映画)?」、「早朝の霧の中から浮かび上がってくると本当に『貞子』(リングに出てくる怨霊)みたい」、「お母さんが見てびっくりして、朝の散歩に行くのもこわくなった」など、この絵を見てびっくりしたという声が次々に寄せられている。また、絵自体に関しても、「何も書いていないので広告でもないし、なにかのブランドのシンボルでもないし。単に通行人をびっくりさせるためだけの絵?」、「もしかしてグラフィティ?でも絵を貼るグラフィティなんて見たこともないし。新しいグラフィティのスタイル?」などと、やや困惑気味のコメントが多く寄せられている。
近くのコピー屋さんの店長はこの絵を見て、「紙は合成紙。裏側も光沢がある。安くない。うちでこれくらいの紙に印刷するとしたら、少なくとも20-30元(約280-420円)はかかる」とし、「これくらいの大きさの絵なら自分の家で印刷することはできないはずだ」と語った。
■無断広告横行の積水潭
「積水潭は交通量が多く、車両も通行人も多い」ため、「積水潭付近では小さな広告があちらこちらに無断で貼られている。それで、いつも駅や電信柱などに貼られた広告を掃除している」と李さん。「以前はグラフィティもあった。でも、こんなに大きな絵が貼られているのは始めて見た」。
同区の前出スタッフも、「市民は無断で橋などの公共の場所に絵などを貼ってはいけない」とし、「これは大きなポスターを無断で貼っているのと同じで、悪質な場合、罰金が科せられることもある」と注意を呼び掛けている。(編集KN)
「人民網日本語版」2013年2月21日