中国の二酸化炭素排出量 増加率が過去10年間で最低に
国際エネルギー機関(IEA)のチーフエコノミストのファティ・バイロル氏は北京で10日、「再生可能エネルギーとクリーンエネルギーの広範な導入などの原因により、中国の二酸化炭素排出量の増加率は過去10年間で最低となった」と語った。新華社が伝えた。
バイロル氏は、中国国家気候変動対応戦略研究・国際協力センターとIEAが共催した「エネルギー気候ロードマップの再作成」国際シンポジウムで、「一部の国家は再生可能エネルギーもしくはクリーンエネルギーの導入の面で積極的な進展を実現しているが、世界のエネルギーと関連する二酸化炭素の排出量は昨年1.4%増の316億トンに達し、過去最多となった」と発言した。
バイロル氏は、「経済協力開発機構(OECD)に加盟していない国家の排出量は、2000年に世界の45%を占めていたが、現在はこれが60%に上昇している。米国は石炭燃焼発電の代わりに天然ガスを使用し、二酸化炭素の排出量を昨年2億トン減少し、排出水準が90年代中頃の水準に戻った」と指摘した。
欧州では昨年、石炭の使用量が増加した。しかし景気低迷により再生可能エネルギーの使用量が増加し、欧州の二酸化炭素の排出量は5000万トン削減された。日本は昨年、原発の発電量の減少により化石燃料を使用したことで、二酸化炭素の排出量が7000万トン増加した。国連の関連報告によると、温暖化を抑制し気候変動に対応するため、世界は二酸化炭素などの温室効果ガスの排出を削減しなければならない。約3分の2の温室効果ガスは人類が使用する石炭や石油などの、化石燃料を排出源としている。(編集YF)
「人民網日本語版」2013年9月13日