年越しというのはまるで「年という関所を通過」するようなもの。なぜならその昔、年末には借金や負債を抱えた人は年内にそれらをきれいに返済しなければならず、「年関(1年の関所)」と言われていたためだ。今では、年の瀬に借金取りから身を隠すようなことはほとんどなくなったが、上海メンタルヘルスセンター精神科副科長の何永医師は「毎年、年末になると、焦燥感や感傷的になったり、イライラから不眠などの情緒不安定な状態に陥る人は少なくない」と指摘している。東方瞭望周刊が伝えた。
○過去を悔やみ、将来に不安を覚える
何永医師によると「年末は確かに『情緒障害』に陥る人が増える時期。昨年末も、焦燥感やうつ症状を抱えた多くの患者を診察した。これは、年末までに今年の任務を完成させ、まとめて、ノルマを達成しなければならないこと、そして新しい年の見通しがはっきりしないことと関係が深く、心理面への影響は、普段よりずっと大きくなる」ということだ。
そして「『過去を悔やみ、将来に不安を覚える』状態に陥ったこれらの人々は、往々にして、『考え過ぎ』によるストレスから、気分の落ち込み、心身の疲労、情緒不安定、怒りを爆発させやすいといった問題を抱えてしまう」のだという。
○「精神的困窮」を緩和
2016年11月8日に李静さん(仮名)は、上海市閘北区にメンタルヘルスコンサルティング機関を設立、開業した。李さんは「開業のタイミングを第4四半期にした理由のひとつは、長期にわたるこの業界での業務経験からの判断による。生活や仕事におけるマイナスの情緒が1年の間に少しずつ蓄積され、第4四半期、特に11月や12月になると、多くの人が程度の差こそあれ、気分や心理の揺れ動きが激しくなり、不安定な状態に陥るからだ」と話す。
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