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ドゥ・ヴィット監督がサイレント映画で描くものとは? (3)

人民網日本語版 2017年01月16日14:12

「自然」と「輪廻」がメインテーマ

「自然」と「輪廻」がドゥ・ヴィット監督作品で繰り返し扱われるメインテーマだ。ドゥ・ヴィット監督は、「自分は徹底したロマンチスト」と語っている。ドゥ・ヴィット監督は思いやりにあふれた作品が好きだが、セリフや登場人物の微妙な表情を使って見ている人の心をくすぐる作品は好きではない。作品の中で人物の動作や環境、叙述スタイルによって見ている人の心を動かすのがいいとしている。ドゥ・ヴィット監督のアニメ作品一つひとつの物語を語るようなスタイルで、感動させるようなメロディーを奏でるものとまでは言えない。ドゥ・ヴィット監督の作品の中で、登場人物の動作は太鼓を打つようなリズムあふれるものになっており、自然に関する表現は豊富で愛がこめられている。シンプルな画風の「岸辺のふたり」の中でも、群れから離れた鳥や木々の間から伸び伸びと生えるススキの描写に力を入れており、よく登場するこれらの自然風景には隠れた色彩が加えられている。今回はスタジオジブリのアニメーション演出家である高畑勲のサポートを受けて、「レッドタートル ある島の物語」は自然描写がより鮮明なものになり、静かな竹林、波に削られた巨大な岩、透き通るような青い海を漂流する人間が描かれ、美しさを極限まで追求した構図になっている。これにより、同作品はヨーロッパアニメの濃い色合いに東洋の禅の思想が加えられたものになっている。(編集YK)

「人民網日本語版」2017年1月16日


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