■方式と道筋を革新し、溝と摩擦を適切に処理
アジア太平洋地域は紛争問題が多く、冷戦の残した問題もあれば、新たな問題もある。朝鮮半島核問題は北東アジア地域の平和と安定に影響を与え、国際的な核不拡散体制に打撃を与え、大国間の緊張関係を激化している。米国は冷戦式の軍事同盟を行い、世界と地域のミサイル防衛体制を構築しており、戦略的安定と相互信頼の構築にマイナスであり、包摂的な世界及び地域の安全構造の構築にもマイナスだ。アフガニスタンは戦乱、動揺と貧困を経験し尽くしており、国際安全支援部隊の撤退後、いかにして安全と安定を維持するかという問題が顕著だ。アジア太平洋のテロ対策情勢には複雑で深い変化が生じており、テロが頻発している。特に国際テロ組織の浸透と国外のテロリストが戻ってくる問題が日増しに突出している。アジア太平洋の海洋安全は全体的に安定を維持しているが、領土・島・礁をめぐる紛争が関係国を長年悩ませており、非伝統的な海洋の安全上の脅威が増加傾向にある。
白書は、域内国は尊重し合い、小異を残して大同につき、平和的に共存する伝統を堅持し、直接の交渉と協議によって問題を適切に処理し、平和的に解決するべきであり、古くからの問題が地域の発展と協力を損ない、国家間の相互信頼を破壊することがあってはならないと指摘した。領土・海洋権益をめぐる争いについては、歴史の事実の尊重を基礎に、直接関係する主権国間の対話と交渉によって平和的解決を図るべきだとした。問題が解決されるまで、各国は対話を繰り広げ、情勢をしっかりと管理し、摩擦の激化を防ぐべきだとした。こうした措置と主張は現実に立脚するとともに、長期に着眼しており、アジア太平洋の安全問題の根本的解決への道を示した。(編集NA)
「人民網日本語版」2017年1月16日
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