(3)合併買収(M&A)の位置づけと役割が顕在化し、構造調整とモデル転換・バージョンアップを支える分野がホットポイントになった。16年全体で、中国企業が行った対外投資のM&Aプロジェクトは742件に上り、取引額(実行ベース)は1072億ドルで、投資先は73カ国・地域の産業分類18分野に及んだ。このうち製造業のM&Aプロジェクトは197件に達して対外M&Aプロジェクト全体の26.6%を占め、情報伝達・ソフトウェア・ITサービス産業は109件で14.7%を占めた。海爾集団(ハイアール)による米国ゼネラル・エレクトリック(GE)の家電事業の買収といった一連の代表的な意味合いをもったM&Aプロジェクトが、中国の関連産業のモデル転換・バージョンアップ推進やグローバルバリューチェーンにおける布陣を積極的に促進する役割を果たした。
(4)地方企業が対外投資で主導的地位を占め、長江経済ベルト沿線の各省・市の動きが活発だった。16年全体で、地方企業の対外直接投資は1487億2千万ドルに上り、年間の対外直接投資全体に占める割合は15年の66.7%から87.4%に上昇した。このうち長江経済ベルト沿線の各省・市の対外直接投資は604億6千万ドルで、対外直接投資全体の35.5%を占めた。
(5)新規契約の対外請負プロジェクトは大型プロジェクトが多く、輸出を牽引する役割が目立った。16年全体で、対外請負プロジェクトで新規契約額が5千万ドル以上のものが815件に上り、前年より91件増加し、累計契約額は2066億9千万ドルに達した。エチオピアのアディスアベバとジブチを結ぶ鉄道、中国–パキスタン経済回廊(CPEC)といった一連の国際生産能力協力プロジェクトやインフラの相互接続プロジェクトが実施された。(編集KS)
「人民網日本語版」2017年1月17日
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