このほど発表された日本の製造業購買担当者指数(PMI)のデータは、多くの人に日本経済への希望を改めて抱かせるものだった。データをみると、日本の2016年12月のPMI確定値は52.4で速報値の51.9を上回り、11月の確定値の51.3も上回った。これでPMIは4カ月連続で景気と不景気のボーダーとなる50を上回り、経済活動の拡張ペースは15年12月以降で最速になった。「国際商報」が伝えた。
▽需要がPMIの好転を牽引
中国現代国際関係研究院日本研究所の劉雲研究員は、「日本のPMIが確実に好転の兆しをみせていることは確かだ」と話す。
昨年12月のPMI確定値が52.4という思いがけない好転ぶりをみせただけでなく、生産指数の12月確定値も同年で高めの53.8に達し、速報値の53.1を上回った。11月の生産指数は52.4だった。国内外の需要を判断する材料となる新規受注指数の確定値は11月の51.1から12月は53.2に上昇し、同年で高めの数字となり、速報値の52.8を上回った。
だが劉研究員は、「みるべき点は、日本のPMI上昇は主に国内生産の消費ニーズの増加によっていることで、これはクリスマスという季節的要因の牽引効果と切り離せない。データからもわかるように、ニーズの大幅な増加は国内での受注状況に現れている」と指摘する。
もう1つの注目点は世界経済の復興ぶりだ。日本では輸出、工業生産、消費支出がここ最近は復興の兆しをみせており、欧州、中国、北米向けの受注が増えている。
日本の財務省のデータによれば、16年11月の商品貿易額は1525億円で、このうち輸出額は前年同期比0.4%減少し、減少幅は市場の予測値の2%を大きく下回り、10月の減少幅10.3%も大きく下回った。輸出量に基づいて計算すると日本の輸出は同7.4%増加し、10月の同1.4%減少を上回った。劉研究員は、「国際市場にニーズの安定した復興傾向が日本の輸出にとって大きなプラスになった。だが注意しなくてはならないのは、その中での中国市場の役割の大きさだ。今後の日本のPMIが引き続き上昇傾向を示すかどうかは、中国市場の消費と生産ニーズをみなければならない」と注意を促す。日本の16年11月の対中輸出額は同4.4%増加している。
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