中国の「二十四節気」が「ユネスコ無形文化遺産代表リスト」に登録されたことをうけて、中国はこれで39件の世界クラス無形文化財を持つことになり、その遺産リストで10分の1を占めることとなった。中国が2004年に「無形文化遺産保護条約」に加入してから、わずか十数年で中国の無形文化財の保護が一気に成熟したと言える。国際ルールと目標を掲げることで、特色ある「中国の経験」を形成し、名実共に「無形文化財大国」になった。光明日報が伝えた。
◆政府から民間へ実施された戦略的取り組み
中国は2005年より、第1回無形文化財国勢調査を開始し、無形文化財を系統的かつ分類別に登録・保存した。5年間に渡る国勢調査は古い村やコミュニティに及び、民間に分散する無形文化遺産のすべてを明らかにした。統計データによると、この国勢調査に参加した職員は延べ50万人に達し、民俗芸能に関わる人々を延べ115万人取材し、写真を477万枚撮影し、貴重な文物・資料を29万件以上収集した。また国勢調査を行った無形文化財の総数は87万件弱にのぼる。この全面的かつ迅速な調査を通じて、絶滅の危機に瀕した多くの無形文化財が保護された。
保護作業はその後、安定的で秩序ある段階へと進んでいる。国・省・市・県の4レベルでのリスト体制が初歩的に形成された。国から地方に至る各級文化機構は、無形文化財保護の専門的な部門を設立し、21省の文化庁に無形文化財事務所が置かれた。そして無形文化財の保護の基礎的な作業が展開された。これには無形文化財の記録、地域無形文化財の整理・研究・出版・利用、無形文化財データバンクの構築、無形文化遺産に対する深みのある系統的な保護などが含まれる。2011年に発表・施行された「無形文化遺産保護法」は、中国の無形文化財保護事業の節目となった。この法律施行を機に中国は無形文化財保護の法的根拠を手にしたのだ。
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