この現象は、「90後(1990年代生まれ)」などの新世代就業者層にとりわけ普遍的になっている。
国内の大手求職サイト「智聯招聘(Zhaopin.com)」がこのほど発表した「大学生調査報告」によると、大学生が考える「理想の雇用主」としての諸条件のうち、「従業員を尊重する」が「報酬の将来性」を上回り、「理想の雇用主」の最優先条件となった。このほか、「公平かつ公正な雇用ルール」や「尊重されること」なども、大学生が最も重視する要素となった。
河北省心理カウンセラー協会の李巍・常務理事は、「大学生の就業観の転換は、現在の就業状況に大きく影響している。今の若者たちは、ロングスパンでの計画や就業の質をより重視している。そして、『ゆっくり就業』によって、彼らは猶予期間を設け、各自のキャリアプランやライフスタイルについて十分に検討できる時間が得られている」との見方を示した。
また、李巍・常務理事は、「しかし、『ゆっくり就業』が万人に適合する方法ではないことを忘れてはならない。精神的なことを除いて考えると、『ゆっくり就業』には、十分な経済コストと時間コストが必要で、一種のぜいたく行為といえるだろう。『ゆっくり就業』は、表面的には時代に逆らった成り行き任せという面があるが、本質的には精神的な渇望と追求から生まれたものだ。だが、若者がむやみやたらに外出する、あるいは家に引きこもるような状態になれば、『ゆっくり就業』は『すねかじり』にとっての『免罪符』になってしまう恐れもある」と指摘した。(編集KM)
「人民網日本語版」2017年2月8日
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