日本では、働く多くの人にとって「残業」は日常茶飯事。「過労死」でさえ、日本の残業文化の際立つ特徴となっている。日本政府はこのほど、法律を改正して、残業時間の上限や上限を超えている企業に対する罰則を制定することについて議論している。安倍晋三首相も最近、衆議院予算委員会で、政府が検討する罰則付きの時間外労働の上限について、「最低限、労災認定基準をクリアするといった健康の確保を図るのは当然だ」と述べた。(文:張冠楠。光明網掲載)
日本の厚生労働省が制定する過労死ラインは、発症前1ヶ月間におおむね100時間を超える時間外労働が認められる場合、あるいは発症前2ヶ月ないし6ヶ月間にわたって、1ヶ月当たりおおむね80時間を超える時間外労働が認められる場合となっている。同省が昨年発表した「過労死等防止対策白書」によると、1ヶ月の残業が最も長かった正社員の残業時間が「過労死ライン」の80時間を超えた企業は22.7%となっている。そのため、日本政府は現在、残業時間の上限を月平均60時間、年間720時間、繁忙期は月100時間までとすることで調整中だ。
しかし、日本の残業文化のさまざまな悪影響は、法律を制定すれば解決できるほど簡単ではない。残業が当たり前の風潮を是正しようと、日本政府は以前、「残業代ゼロ方案」を審議したことがあるものの、企業に残業代を払わない理由を与えてしまうのではと懸念する声が上がった。
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