「北京の思い出」を油絵に
カードを見る多くの市民をしみじみとさせている胡同の油絵は、北京に住む満族の男性・傅察丹青さんが描いた。取材に行くと、傅察丹青さんはパレットを持ってイーゼルにセットされたキャンパスに向かって、胡同の風景を描いていた。傅察丹青さんは「80後(1980年代生まれ)」で、2006年から、北京の歴史を代表するものを油絵にしてきた。「現在、胡同には大勢の人が押し寄せ、乱開発されてしまっており、本来のゆったりとした元々の雰囲気がなくなり、親しみもあまり感じられなくなってしまったが。そんな複製できない北京の歴史を残すため、11年間、取り壊しされる前に、できるだけ胡同の最後の様子を描いてきた」と傅察丹青さん。これまでに、北京の胡同数千ヶ所を描き、その中には、もうなくなってしまった胡同や改修で元の痕跡がなくなってしまった胡同もある。
胡同がどんどん減っているため、傅察丹青さんの作品に注目が集まり、応援する人が増加している。そして、愛好家の間では有名な存在となっている傅察丹青さんは昨年、「後海小八爺胡同記憶拯救協会」を立ち上げ、「後海八爺」と呼ばれる人力車チームのメンバーが集まった。「これは私が心血を注いで描いた作品なので、胡同の作品を売ることはしない。いつの日か、みんなに見てもらい、北京の胡同や街並みを知ってもらうのが最大の願い。今回、記念の公共交通カードに胡同の絵を採用してもらったが、北京の胡同について多くの人に知ってもらういい方法。北京の最も大切な記憶をカードにして残し、胡同の魅力を一人でも多くの人に知ってもらいたい」と話した。(編集KN)
「人民網日本語版」2017年2月25日
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