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人民銀総裁「中国の外貨準備世界一に平常心を維持」

人民網日本語版 2017年03月13日13:50

全国両会(全国人民代表大会・全国人民政治協商会議)の開催期間中には、中国の国境を越えた資金の流動が注目を集める話題の一つになった。7日には国家外貨管理局が2月の外貨準備残高は3兆51億2400万ドル(約344兆9581億8400万円)に上り、前月比69億ドル(約7920億5100万円)増加して、7カ月続いた低下局面が転換したことを明らかにした。

中国の外貨準備残高が世界一で、2位を大きく引き離していることについて、中国人民銀行(中央銀行)の周小川総裁は10日に北京で、「政策の制定において、私たちは平常心でいる。解決が必要な問題があったとしても、このことを深刻に考えすぎる必要はないし、過剰な反応をするべきでもない」と述べた。

周総裁は、「中国の外貨準備は2002年下半期から急増し始め、国際社会で一連の摩擦を生じもした。実際、中国の外貨準備はこれほどたくさん必要ではないし、外貨準備の一部はホットマネーだ。これと同時に、世界金融危機が起きてから、先進国が経済活性化プランを軒並み採用したため、放出された大量の流動性が先進国から新興市場国へ向かう資本流出の動きを変化させた。このうち少なくとも3分の1は中国に流れ込み、こうした資金は安定性の面で劣るものだ。そこで発達したエコノミーの経済が回復し始め、相当な資金が回流するようになった。(外貨準備の)適度な減少は正常な現象だ」と述べた。

人民銀の易綱副総裁は、「人民元は昨年、国際通貨基金(IMF)の特別引出権(SDR)を構成する通貨バスケットに組み込まれ、国際通貨のトップグループの仲間入りをした。こうした時期に、私たちは外貨準備の水準をどのように最適化するかをさらに掘り下げて考えるとよい」と述べた。

人民銀副総裁を務める同管理局の潘功勝局長は上記の発言に補足して、「中国の対外資産を保有する主体に構造的な変化が生じた。数年前は、公的な外貨準備からなる対外資産がおおむね70%か80%を占めていたが、昨年末には、公的外貨準備からなる対外資産と市場主体が保有する対外資産の割合が、1対1になった。対外資産のこうした構造的な変化は喜ばしいことだ。中国の経済成長は引き続き中高速成長の範囲にあり、未来の中国の外貨市場の基礎は十分に安定したものとなっている」と述べた。

シンガポール華僑銀行の謝棟銘・経済アナリストは人民元レートの安定維持について全体として楽観的な態度を取り、「米連邦準備制度理事会(FRB)が3月の利上げを確定すれば、短期的には人民元値下げ圧力が増大するが、経済の安定傾向や外貨準備の予想を上回る回復ぶりがもたらした信頼感に後押しされて、国境を越えた資金の流出圧力は大幅に緩和され、人民元の値下げ幅は限定的になり、圧力は全体としてコントロール可能なものになる」と予想する。(編集KS)

「人民網日本語版」2017年3月13日

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