年に一度の中国の両会(全国人民代表大会・全国政治協商会議)は、ロシアメディアと専門家の注目を集めており、特に科学技術面で、中国の宇宙事業の新目標・新計画を重点的に報じた。科技日報が伝えた。
イタルタス通信は、全人代代表で中国航天科技集団第五研究院有人宇宙事業有人宇宙船システムチーフデザイナーの張柏楠氏をインタビューした科技日報の記事を引用し、月上陸を見据えた中国次世代再使用型有人宇宙船計画を紹介した。また全国政協委員で中国有人宇宙事業チーフデザイナーの周建平氏をインタビューした人民日報の記事を引用し、中国が2017年より新たな宇宙飛行士の選抜を開始すると伝えた。
ロシアの宇宙事業専門家は、中国の新型宇宙船の定員と設計指標に特に注目している。ロシア科学アカデミー地殻動力学研究所長は、RIAノーボスチのインタビューで「世界各国は現在、再使用型有人宇宙船と月上陸計画を、宇宙分野の優先的な発展方針としている。中国の次世代有人宇宙船の月上陸時の定員は4人で、この指標は世界先進水準に達し、これを上回るほどだ。同計画は野心的であり、チャレンジ精神に満ちている。計画を打ち出し試作機を製造するまで、中国はさらに長い道のりを歩む必要がある。しかし中国が月探査ですでに進展を実現していることから、この目標は将来的に完全に実現可能だ」と話した。
次世代有人宇宙船のほかに、ロシアメディアはこのほど、無人補給船「天舟1号」の打ち上げの準備状況に注目している。また天舟1号は宇宙船推進剤の軌道上での補給技術試験を行うが、これは中国の宇宙実験室と未来の宇宙ステーションの建設に対して重要な意義を持つとした。ロシアメディアは、両会会期中に発表される一連の宇宙新プロジェクト・新任務は、中国が宇宙の開発利用で全面的に加速中であることを示すと判断した。(編集YF)
「人民網日本語版」2017年3月15日
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