韓国海洋水産部は23日、「セウォル号」の引き揚げ作業が進み、船体の一部が水面の上まで浮上したことを明らかにした。これにより2014年4月16日に沈没したこの大型旅客船が約1000日ぶりにその姿を見せたことになる。新華社が報じた。
「セウォル号」の引き揚げ作業は22日夜から正式に始まり、23日早朝3時45分ごろには、船体の一部が水面の上まで浮上した。
計画では、船体を一定の高さまで引き揚げ、それを半潜水式の運搬船に移して、木浦新港へと運ばれることになっている。天候が順調であれば、船体は早くて今月末か4月初めに同港に到着する予定だ。
関係者が非常に難しいとしている今回の「セウォル号」の引き揚げ作業。水深45メートルの海底から長さ145メートルの船体を引き揚げなければならず、世界でも前例がない。その他、引き揚げ作業は、早い海流などの海の状況や難しい地質的条件などの課題をクリアしなければならない。
今回の引き揚げ作業は、中国交通運輸省傘下機関の上海サルベージが実施している。上海サルベージと韓国企業のオーシャンC&Iからなるコンソーシアムは、引き揚げ作業の入札に参加し、15年8月に韓国海洋水産部と引き揚げ作業に関する契約に調印した。
14年4月16日、乗客・乗員476人を乗せた「セウォル号」は、全羅南道珍島郡の観梅島(クヮンメド)沖海上で転覆・沈没。172人が救出されたものの、295人が犠牲となった。現時点で9人が行方不明のままとなっている。(編集KN)
「人民網日本語版」2017年3月27日
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