ビッグデータ産業が中国で急成長している。国内21省(自治区・直轄市)が「ビッグデータ産業発展計画」を発表したが、全体的にみると、各地方政府のデータ公開・共有はまだ満足できる状態であるとはいえない。中国新聞社が伝えた。
2日間の会期で開かれた「2017年ビッグデータサミット」が29日に北京で閉幕した。中国情報通信研究院が発表した「中国ビッグデータ発展調査報告(2017年)」によると、2016年、中国ビッグデータ市場の規模は168億元(約2700億円)に達し、2017年から2020年まで、30%を上回る年成長率を維持すると見込まれる。
ビッグデータ発展促進委員会弁公室の室長を務める中国情報通信研究院シニアエンジニアの韓涵氏は、「2016年末の時点で、北京・上海・重慶・広東など21省(自治区・直轄市)が『ビッグデータ産業発展計画』を発表、4省が関連計画と発展に向けた具体的措置について明らかにした」と紹介した。
核心資源であるビッグデータは、流通して初めてその価値が発揮できる。韓氏は、「政府によるデータソースの公開は、初歩的な効果が表れている。2016年5月までに、22のデータ公開プラットフォームが開通した。だが、同時に、『公開を望まない、あえて公開しない、公開する能力がない、公開できる状況にない』などの状況になっている」と指摘した。
中国工学院の■院士(■は烏へんにおおざと)は、北京市政府が発表したデータを例に挙げ、「去年、北京市政府が公開した政府関連情報は、2015年とほぼ同じレベルで100万件を上回った。このうち自発的に公開した文書は1万件未満、自発的に公開した重点政府分野の情報は73万件だった。公開された政府関連情報では、食品安全基準と食品生産に関するものが50%、企業信用システム関係が40%をそれぞれ占めた」と述べた。
データ共有について、同院士は、「ビッグデータ共同管理機関を設立し、政府各部門間のデータ共有を促進する必要がある。現在、一部の都市は、『ビッグデータ局』を立ち上げ、調整業務を行っている。例えば、広州ビッグデータ管理局は、政府内部の情報を統合・調整するプラットフォームを共有しており、部門間に立ちはだかる壁を打破し、各種民生データを共有することを推進している」と説明した。(編集KM)
「人民網日本語版」2017年3月30日
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