浙江財経大学でこのほど、新しいカリキュラムが開講し、その定員は40人だったが、200人以上の学生が同カリキュラムの枠を争ったという。一体このような人気となったカリキュラムはどのような内容なのか、取材のため、聴講させてもらった。銭江晩報が伝えた。
このカリキュラム名は「選択恐怖症の経済学療法」。授業は教室ではなく、学校の芝生で行われる。同授業を教える倪霓先生は学生たちに円になって座るように指示した後、学生と先生の間で、質疑応答が開始された。
【学生】母親と妻が同時に川に落ちたら、どちらを助けますか?
【倪先生】なぜ先に母親と妻に水泳を教えないのか。これは偽の命題だ。このような突発的な選択問題は考える時間が非常に短いため、経済学的観点に則って選択するのであれば、結論が出る前に両方とも溺れてしまうだろう。
【学生】夕食は食堂で食べますか?それともデリバリーを頼みますか?
【倪先生】この疑問に対する答えは、コストと利益に関する非常に簡単な分析によってもとめられる。料理がおいしいかどうかという利益の差とコストの差でどちらを選ぶか判断できる。
【学生】大学卒業後、中国で大学院に進学すべきですか?それとも海外でより高度な学問を身に付けるべきですか?
【倪先生】この疑問が生じる原因は、その事柄に試す価値があるかどうか知らないから。経済学者たちは簡単でおおざっぱな判断基準で、この疑問に対する答えをとっくに導き出している。利益がコストよりも大きい場合は実行するべきだ。利益には、人脈や自分の付加価値の向上、自身の感じ方などが含まれる。時にはこれらが金銭よりも価値が高いこともある。コストは過去に発生したコストだけではなく、機会費用も含まれる。
倪先生は取材に対して、「選択困難症の解決のためには、経済学の観点から全ての選択決定の背後にあるコストと利益がどれくらいあるかで判断すべき。私は学生たちと普段交流している中で、多くの学生たちが選択することに困難を抱えており、そのことで学生たちの作業効率が低下していることに気付いた。選択困難症は経済学の知識を少し使うことで楽に解決できる。そのため、一部の高学年の学生と一緒に討論する形式の授業を開設した」と語った。
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