顧客に味噌をすくう店主の王さん(撮影:中国新聞網記者李卿)
「桃楊路食料品店」は、1956年に開店してから現在に至るまで、61年間営業してきた。しかし、北京望壇バラック地区の改造作業に伴い、この古い店舗は間もなく閉店を余儀なくされる。多くの北京市民が同店を訪れ、その「最後の時間」に別れを惜しんでいる。中国新聞網が伝えた。
かつてこの店は、国営の食料品店だった。王さん一家が店を引き継ぎ、現在まで営業を続けている。
店は一見したところ、ごく普通の店舗で、どちらかと言えばオンボロでさびれた雰囲気だ。しかし、店内から漂ってくる味噌の香りは、同店が歩んできた長い歴史を道行く人に想像させる。
店主の王さんは生粋の北京人。彼は自分から多く語ることはなく、その暮らし向きは、「食べていくには十分」だったという。
「この店で、オールド北京を本当に象徴している商品といえば、素材の味が感じられるこの味噌とゴマだれだろう。他の商品はほかの店で買えるものばかりだ」と王さんは話した。
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