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中越国境を越える「クロスボーダー出勤族」 ウィンウィンの関係築く存在に

人民網日本語版 2017年05月09日16:13

「ここでの生活はとても楽しい。中国人の同僚とも非常にうまくやっている。生活環境にも大変満足している」と話すのは、ベトナム人の女性工・黎氏香さんだ。中国新聞社が報じた。

35歳になる黎氏香さんは、べトナム・タイビン省出身。3年前から、ベトナムから広西チワン族自治区東興国家重点開発開放試験区にある中国の食品企業に出勤する「クロスボーダー出勤族」の一人となった。クロスボーダー出勤について、「ここで仕事をする前は、ベトナムで農作業に携わっていたが、収入はゼロに等しかった。中国に出勤するようになった今、毎月2千元(1元は約16.4円)以上稼ぐことができる。それに、自宅と職場は目と鼻の先で、自宅で急用が発生すれば、すぐに帰宅することができる」と彼女は話した。

怡誠食品公司人事部の熊勇マネージャーは、次のように説明した。

「弊社で働いている約1千人の生産スタッフのうち、300人あまりはベトナム人だ。ベトナム人社員と中国人社員は、同一業務に従事し、同額の報酬を得ている。ベトナム本国で同じ仕事に就いても、月給はせいぜい1千元止まりだが、中国で働けば、約2700元稼ぐことができる。弊社が出している給料は、ベトナム社員にとっては非常に魅力的であるため、彼らも中国で仕事をするチャンスを虎視眈々と狙っている。彼らは、苦しさや辛さに耐え忍ぶ精神を持ち合わせているので、仕事ぶりも非常に真面目で熱心だ」。

「ベトナム人社員が中国での生活により良く適応できるよう、社内食堂では、彼らが好きなあっさりとした味の料理を用意している。また、ベトナムの伝統的な祝日には、彼らに休暇を取ってもらう」。

2015年7月、広西チワン族自治区東興国家重点開発開放試験区において、国境住民によるクロスボーダー就労実験プロジェクトがスタートした。今のところ、認可を受けた13社の試行企業が、1千人以上のベトナム人労働者を受け入れている。マンパワーコストが上昇している中国では、各企業が「労働者確保難」という問題を抱えている。一方で、ベトナムでは大量の労働力が余っている。このような状況から見て、東興国家重点開発開放試験区工作委員会の楊東星委員は、「クロスボーダー就労提携は、確実に中越両国に『ウィンウィンの関係』をもたらすであろう」と指摘する。

今後、ますます多くの「クロスボーダー出勤族」が、より簡便に中国でクロスボーダー就労を行う、あるいは貿易業に携わり、「一帯一路(the belt and road)」の建設によってもたらさられるメリットを享受するようになることは間違いない。

「人民網日本語版」2017年5月9日

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