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中国観光市場の主力となった「子連れ旅行」

人民網日本語版 2017年06月08日15:10

子供連れで海外旅行に出かける80後(1980年代生まれ)や90後(1990年代生まれ)の若い親が、このところ増加の一途をたどっている。旅行をきっかけに親子の結びつきを深め、楽しい休暇を親子で共有することが、その目的だ。アリババ傘下の旅行予約サイト「飛猪」はこのほど、「子供の海外旅行をめぐる情勢の分析・予測」と題する統計報告を発表した。統計データによると、00後(2000年代生まれ)や10後(2010年代生まれ)の子供たちが初めて海外旅行をする年齢は、80後に比べて20年も早くなっている。経済日報が報じた。

多くの親が、子供連れで海外旅行に出る目的として、「親子の絆を深める」ことを考えており、彼らが海外旅行に投じる時間やお金も増加傾向にある。驢■■旅遊網(■は女へんに馬、Lvmama.com)の王小松CEOは、「数年前から、親子旅行は観光市場の主力となってきており、より多くの中国の親が、『子供と一緒に世界を経験する』ことを望み、それを実行に移している。今後、ビザ発給システムがより簡素化され、旅行プランの作成がより簡便になることで、中国における子連れ海外旅行市場は、発展のピークを迎えるだろう」と指摘した。

統計データによると、北京、上海、広州、深センなど消費力が高い一線都市では、2歳以下の乳幼児が海外旅行に出る傾向がますます顕著になっている。また、二線都市においても、住民の所得レベルが高まるにつれて、親子で海外旅行をする人の数もかなり増加しており、1年に最低1回は海外旅行をする家庭も見られるようになった。とくに、このような傾向は、武漢や成都で目立っており、両都市では、海外旅行者数が前年同期比で倍増している。

子連れで海外旅行をすることは、決して容易いことではない。まず、費用がかなりかかる。「飛猪」の統計データによると、子連れ海外旅行には「お金に糸目をつけない」という親の心理状態が顕著にみられる。彼らの83%は、「子連れのため、より高額のホテルに宿泊する」としており、1日の一人当たり出費額もそれにつれて増加する。子供は、「目にしたものは何でも欲しくなる」ため、旅行費用はさらにかさんでしまう。

多額の費用がかかること以外に、子連れ海外旅行を実行するためのエネルギーも決して侮れない。「飛猪」の分析によると、子連れ海外旅行を「内容の深い旅行」にしようとする親が多く、彼らが1日で訪れる観光スポットは1ヶ所か2ヶ所にとどまっている。これは、子供の体力や睡眠などの状況を考えて、旅行中の行動を抑制せざるを得ない状況を示している。Lvmama.comの傘下ブランド「驢悦親子遊」の担当者は、「『子供のために携帯する旅行グッズが多すぎる』、『子供がすぐに泣きだし、騒ぐ』、『子供が歩こうとせず、すぐに抱っこをせがまれる』は、就学前の子供を連れた海外旅行の3大問題となっている」と話した。

業界専門家は、次の通り指摘した。

「新世代の中国人が、小さい頃から世界を観る経験をするようになってきており、海外旅行はだんだんと中国人にとって『当たり前のもの』となってきている。海外旅行の新主力軍の旅行ニーズも、より自由で内容が深いものに変わっている。また、多くの親は旅行会社に対して、交通・ホテル・飲食の面において、子連れ客に特化したお勧めの商品やサービスを推薦してくれることを望んでいる」。(編集KM)

「人民網日本語版」2017年6月8日

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