中国大陸部と香港の「債券通」が、3日より試験的に始まった。初日の取引では、発行機関も取引機関も積極的に参与し、債券通の将来への自信を深める結果となった。新華社が伝えた。
中国外貨取引センターのデータによると、債券通の初日の取引は活況を呈した。オファー機関19社、海外機関70社の取引件数は142件で、70億4800万元(1元は約16.6円)の規模に達した。取引は買い入れが中心で、128件・49億400万元となり、海外機関の投資の意欲を反映。国債、政策性金融債、政府支持機構債券、同業者預金証書、中期手形、短期融資券、企業債などが取引された。
スタンダード・チャータード銀行大中華・北アジア地区の洪丕正・行政総裁は「債券通の成功は、オンショア資本市場における中国大陸部の開放の重要な節目だ。国際投資家に世界3位の債券市場に進出する新たなルートを与え、中国と世界各地を結ぶ中枢としての、香港地区の重要な戦略的地位を固めた」と述べた。
現在中国大陸部の債券市場には67兆元以上の資金があり、市場規模は世界で3位、アジアで2位となっている。ところが投資ルートの制限により、域外投資家の中国大陸部債券市場への参与の割合は、低水準に留まっている。
債券通により、域外投資家は香港地区を通じてより便利に中国大陸部の人民元建て債券市場に投資できるようになるため、国際市場から高く評価されている。
スタンダードチャータード銀行(中国)の張暁蕾総裁は、「人民元が特別引き出し権(SDR)構成通貨になってから、中国大陸部の債券の世界債券指数における影響力が拡大し、中国大陸部の債券への需要も拡大した。中国銀行間債券市場への進出ルートが豊富になっていくにつれて、海外投資家が保有する中国大陸部オンショア債券は今年下半期に1000億元増加し、年末まで9500億元に達する見通しだ」と予測している。(編集YF)
「人民網日本語版」2017年7月4日
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