上海交通大学材料科学・技術学院の王浩偉教授が率いる科学研究チームは、超強度ナノセラミックスアルミ合金を開発した。この新材料は軽量なだけでなく、その強度と剛性は「宇宙の金属」と呼ばれるチタン合金を上回る。宇宙や自動車、高速鉄道産業がさらなる軽量化・省エネ化される新材料時代がおとずれることになるかもしれない。新華社が伝えた。
材料の強度とは破壊に耐える能力であり、剛性とは変形に耐える能力のことだ。アルミは軽く、アルミ合金を使うことで携帯電話やパソコンをより軽く薄型にし、持ち運びやすくする。しかしアルミにも大きな弱点がある。柔軟性が高いが、柔らかすぎるため、変形・断裂しやすいのだ。セラミックスは砕けやすいが、鉄よりも硬い。セラミックスの特性をアルミに混ぜることができれば、出来上がった材料は両者の長所を兼ね備えることを可能とするのではなかろうか。
王教授は、「物理的な手段により、外部からアルミにセラミックスを混ぜることはできない。そこで我々はセラミックスをアルミ内で生成させた。こうすれば2種の材料が融合する。さらにナノ技術を使い、セラミックスの特性をアルミ内に加え、渾然一体たる新材料を作り出した」と説明した。
ナノセラミックスアルミ合金は軽く、かつ高い剛性と強度を持つ。金属疲労における高い耐性を備え、膨張しにくく、高温に強いといった特長がある。外部から強い力を加えても変形したり、砕けることがない。(編集YF)
「人民網日本語版」2017年8月7日
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