量子科学実験衛星「墨子号」は世界で初めて、衛星から地球への量子鍵配送と、地球から衛星への量子テレポーテーションに成功した。この2つの結果に関する科学論文は10日、科学誌「ネイチャー」(電子版)に掲載された。墨子号は今年6月、1000キロ級の衛星・地球双方向量子もつれ配送と量子力学非局所性検証を実現した。この研究成果はサイエンス誌に掲載された。墨子号はこれにより、計画されていた3大科学目標のすべてを達成した。中央テレビ網が伝えた。
墨子号の設計上の耐用期間は2年だが、軌道上で運行開始してから1年もたたないうちに同目標を次々と達成した。それでは墨子号は今後1年間に渡り、どのような試験的宇宙科学実験を行うのだろうか。
量子衛星首席科学者、中国科学院院士の潘建偉氏は「我々は現在、オーストリア、ドイツ、イタリアと共同研究を行っている。そのため来月より、欧州とアジアの大陸間量子鍵配送の実現性の模索を開始する。これは研究分野内の計画だ。応用分野において、我々は国内の多くの関連部門と交渉し、海の艦艇や中国の在外公館など、移動する目標物への応用を目指している。そのため、移動する目標物と長距離量子通信を効果的に実行できるか調べる」と説明した。(編集YF)
「人民網日本語版」2017年8月10日
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